【米ビルボード・アルバム・チャート】ドレイク『スコーピオン』が4週目の首位、アルバム首位記録はジェイ・Zと並んで歴代2位に

2018年7月30日 / 14:20

 2018年最高の初動ユニットを獲得した初登場週(7月14日付)から、首位を独走している本作。4週目となる今週も、週間184,000ユニットを獲得し、ラップ・チャートでも同4週のNo,1をキープした。184,000ユニットのうち、15,000枚がアルバムの純粋な売上枚数で、154,000枚がストリーミングによる見なし売上。週間視聴回数としては、歴代11位にランクインした。

 通算4週の首位獲得は、2018年にリリースされたアルバムとしては最多記録となる。なお、2018年度(2017年12月~2018年11月迄)としては、テイラー・スウィフトの『レピュテーション』の4週と並ぶ首位タイ。自身の作品としては、通算13週(非連続)の首位をマークした4thアルバム『ヴューズ』(2016年)に次ぐ2番目の記録。前作『モア・ライフ』(3週)は3位にダウンした。

 その『ヴューズ』との記録を比較してみると、本作『スコーピオン』は1週目が733,200、2週目が335,000、3週目が260,000で、4週目となる今週が184,000ユニット。一方の『ヴューズ』は、初動1,040,000ユニットではじまり、2週目が313,000、3週目が239,000、4週目は189,000だった。1週目は30万近く差があるものの、2週目以降はほぼ横ばいとなっている。

 今週1位を獲得したことで、ドレイクのアルバム首位獲得総数は25週に更新された。ヒップホップ・アーティストの記録としては、同25週のジェイ・Zと並ぶ歴代2位タイで、通算32週のエミネムに続く。今後、本作が何週間1位を死守できるかにもよるが、エミネムの記録を抜くのも時間の問題だろう。

 『スコーピオン』と記録が並んだテイラー・スウィフトの『レピュテーション』は、週間25,000ユニットを獲得し、先週の14位から9位にランクアップしている。本作のTOP10入りは、2月3日付でマークした9位以来、およそ6ヶ月ぶり。息を吹き返した理由として、ツアーで販売されているアルバムの売上が伸びたことと、本作からのシングル「デリケート」がTOP10入り目前のヒットを記録していることが挙げられる。同ツアーは、11月20日と21日に東京ドームでも行われる。

 また、映画『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』のサウンドトラックも、先週の20位から3位にTOP10入りした。7月20日に映画が公開されたことを受け、アメリカのみならず全世界で売上を伸ばし、UK(イギリス)チャートでは、先週の4位から1位に到達している。アメリカの週間ユニットは48,000で、そのうちアルバムの売上が34,000枚。サントラ盤はやはりセールスが強い。

 同映画の大ヒットを受け、前作『マンマ・ミーア!』(2008年)のサウンドトラックも、19,000ユニットを獲得し、先週の89位から21位にジャンプアップした。本作は、同年にNo,1を獲得している。映画 『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』は、前作『マンマ・ミーア!』の続編で、本作もABBAのヒット曲で構成されたミュージカル映画となっている。彼らのベスト・アルバム『ゴールド』(1992年)も、映画公開効果により売上を伸ばし、先週の86位から25位に急上昇した。これまでの最高位は2013年1月12日付でマークした36位で、今週5年半ぶりに最高位を更新。

 再ランクインや上昇したアルバムはあったものの、今週TOP10に初登場作品はなかった。10位内に新作がランクインしないのは、1月20日付チャート以来7ヶ月ぶりとなる。TOP10以下では、ジ・インターネットの4thアルバム『ハイブ・マインド』の26位が、今週の初登場作品としては最高位となる。彼らの作品にとっても、自己最高位となった。

 今週末開催された【フジロック’18】の初日でファンを沸かせた、ポスト・マローンの『ビアボングズ & ベントレーズ』は週間65,000を獲得し、先週の3位から2位に再浮上。ライブでも披露した「ベター・ナウ」の大ヒットが、ストリーミング上昇の要因。来日時には、都内のカラオケ店に出没したり、国内のアーティストと撮影したりと、楽しんだ様子がSNSにアップされていた。

 以下、4位に先月死去したエクスエクスエクステンタシオン、5位に女児を出産したばかりのカーディ・B、6位には「Lucid Dreams」が大ヒットしているジュース・ワールドがランクインし、7位には先週の2位からダウンしたウィズ・カリファの『ローリング・ペーパーズ2』、10位にはリル・ベイビーの『ハーダー・ザン・エバー』がランクイン。今週も、引き続きラッパーたちのアルバムが強い。Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、8月3日以降掲載予定となります。 

◎【Billboard 200】トップ10
1位『スコーピオン』ドレイク
2位『ビアボングス&ベントレーズ』ポスト・マローン
3位『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』サウンドトラック
4位『?』エクスエクスエクステンタシオン
5位『インベージョン・オブ・プライバシー』カーディ・B
6位『グッドバイ&グッド・リダンス』ジュース・ワールド
7位『ローリング・ペーパーズ2』ウィズ・カリファ
8位『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラック
9位『レピュテーション』テイラー・スウィフト
10位『ディス・ワンズ・フォー・ユー』ルーク・コムズ


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