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AKB48の52作目のシングル『Teacher Teacher』が日本レコード協会にトリプルミリオン認定された。『Teacher Teacher』は「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」の投票シリアルナンバーカードが封入されている作品だ。
近年はシングルを発売すれば必ず百万枚は売上げているAKB48だが、中でも総選挙の投票券が付くシングルは売上数が大きく跳ね上がる。投票数によって次作を歌うメンバーが決まるため、ファンが「応援」する結果であることは広く知られている通りだ。
では、『Teacher Teacher』の市場での売上数はどれくらいか、また投票券付きシングルと通常のシングルで売上数がどの程度違うのか、SoundScanJapanのデータを使って調査した。対象は『Teacher Teacher』と、前回と前々回の投票券付きシングルである『願い事の持ち腐れ』、『翼はいらない』、およびその間に発売された6作のシングルである。『Teacher Teacher』が発売から6週目であることから、すべて発売から6週間の累計売上数推移で比較した。
すると投票券付きシングルは260万枚前後、投票券なしのシングルは110から160万枚の間に集まり、くっきりと分かれた。(表1)
まず目を引くのは、投票券付きシングルの売上数が総選挙の回を追うごとに上がっていることだ。6週目の累計売上数で比較すると、一昨年の『翼はいらない』が2,500,484枚、昨年の『願い事の持ち腐れ』が2,650,782枚、今年の『Teacher Teacher』は2,923,875枚である。一昨年から昨年に15万枚増え、昨年から今年は30万枚近く増え、その結果今作では300万枚に手が届こうというところまで来ているのだ。
そしてもう一つ興味深いのは、投票券が付いていないシングルの推移だ。作品によって若干上下するので『翼はいらない』から『願い事の持ち腐れ』の間に発売された3作(『LOVE TRIP/しあわせを分けなさい』、『ハイテンション』、『シュートサイン』)と、『願い事の持ち腐れ』から『Teacher Teacher』の間に発売された3作(『#好きなんだ』、『11月のアンクレット』、『ジャーバージャ』)の売上数の平均を比較した。どちらも発売から6週目の累計売上数の平均である。
すると前者が140.5万枚、後者が142.1万枚と、増加していることがわかった。握手会などの施策によるところも大きいだろうが、新しいファンを獲得し続けていなければこんなに伸びはしないだろう。活動歴の長いグループだが、メンバーが変わり続けていて常に新しいことや、メンバーがアイドルとして成長する過程がファンを惹きつけ、新たなファンを生み続けるのかもしれない。次作以降のシングルの売上数がどのように変わっていくのか、注目したい。
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