<ライブレポート>ナイル・ホーラン、来日公演で魅せた1Dサプライズ演奏で観客ノックアウト

2018年6月18日 / 19:42

 ナイル・ホーランが【Flicker World Tour 2018】のアジアツアー最終公演となる来日公演を2018年6月14日、15日に東京で行った。本レポートは15日の模様をお届けする。

 同郷のホージアの楽曲が鳴り響く中、20:05、突如曲が消え、本日の主役ナイル・ホーランが颯爽と登場し、すかさずプレイするのは、デビュー・アルバム『フリッカー』の冒頭曲「オン・ザ・ルース」だ。多くのファンが待ち望んだナイルの再来日ソロ公演は、予想通り、ギターをかき鳴らすアップテンポ曲からスタートした。「ザ・タイド」が続き、出だし2曲で完全にライブハウスをノックアウト。「トーキョー! 【Flicker World Tour】にようこそ! また日本に戻って来れて嬉しいよ。楽しい時間の準備はいい? それじゃ、行くよ」と挨拶。これからどんなショーを見せてくれるのか期待させてくれる。

 ソロ公演2日目のこの日、白い半袖Tシャツとチノパンスタイルのナイルは、曲が終わるごとに白、赤、黒と次から次へとアコースティック・ギターを変えて行く。Tシャツから覗くこんがりと小麦色に焼けたたくましい腕は、日々のギタープレイから自然と鍛えあげられたのだろう。

 ショーを観て実感したのは、ナイルはもう単なるワン・ダイレクションのメンバーという括りに収められないということ。1D時代からギター片手に歌ってきた彼をよく知るファンであれば、デビュー・アルバムが彼がずっとやりたかった音楽、そして彼が影響を受けてきた音楽が詰まっていることは一目瞭然だ。ギターをかき鳴らし、バンドメンバーと息を揃え、自身が憧れるブルース・スプリングスティーンのカバーを披露する姿を見ると、本アルバムを通して自分を表現する新たなプラットフォームを確立していることが分かる。これまで数万人規模のスタジアムを軒並みソールドアウトしてきた21世紀最大のボーイズ・グループのメンバーは、もうアイドルではなく、1人のフォーク・ロック・シンガーへ成長していた。しかし、愛くるしい仕草は健在で、ペロっと舌を出したり、「ダイスキ!」と叫んだりすると、たちまち観客は大興奮の嵐だ。

 「大好きすぎてアルバムのタイトルにした」という「フリッカー」を披露する前に「スマホを下ろして。そうしたらみんなの顔が見えるから」とお願いする場面があったが、それはこれまで米粒ほどの大きさしか見えなかったオーディエンス一人ひとりの顔をソロ公演ではしっかり見たいというナイルの気持ちも含まれてるのだろう。ファンにとってもナイルが2000人規模のライブハウスで歌う姿は、1D時代では考えられなかった。「こうやってライブを行えるのも高いチケットを買ってくれた君達みんなのおかげなんだ。感謝するよ」とファンに感謝を述べた通り、ファンありきのライブだということを観客に説いた。

 アルバム・タイトル曲に続き、1D時代に発表した「フールズ・ゴールド」のサプライズには当然、会場全体が大合唱が起こる。その完璧な合唱にナイルは「日本のオーディエンスは他の国とは全く違う。音程もバッチリで最高だよ!」と拍手を贈った。未発表曲の「So Long」、カミラ・カベロの「クライング・イン・ザ・クラブ」、「オン・マイ・オウン」で本編は終了。ここまででも十分観客を楽しませてくれたが、盛り上がりの最高潮は、まだまだここから。アンコールのため再登場したナイルら一行が一曲目に選んだのは、1Dのヒット曲「ドラッグ・ミー・ダウン」。大合唱&ジャンプで会場がガンガンに揺れ、最高に楽しむ観客にさらに追い打ちをかけたのが、自身のヒット曲「スロー・ハンズ」だ。手持ちマイクでマイクコードをクルクルと回しながらステージの隅々まで歩き、ファンに最後のあいさつを済ませたナイルは「ここでアジアツアーの最終日を迎えられてよかった。みんなのことを愛してる。ダイスキ! ガンバリマース!」とおなじみの日本語で締め、最後は「ミラーズ」で再び会場を温めライブの幕を下ろした。早くも次の来日公演が待ち遠しい。その時はどんな新しい曲を持って来てくれるのか実に楽しみだ。

Photo by Sotaro Goto

◎来日公演
【Flicker World Tour 2018】
2018年6月14日(木)ZEPPダイバーシティ ※終了
2018年6月15日(金)新木場スタジオコースト ※終了


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