【米ビルボード・アルバム・チャート】ポスト・マローン『ビアボングス&ベントレーズ』が3週目の首位、P!NKP!NK)の『ビューティフル・トラウマ』が追う

2018年5月22日 / 18:00

 ポスト・マローンの2ndアルバム 『ビアボングス&ベントレーズ』が3週目のNo,1獲得となった、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 初登場1位に輝いた2018年5月12日付チャートで、週間最高となる461,000ユニットを獲得した本作。先週(5月19日付)は193,000ユニット、そして今週も147,000ユニットを獲得し、3週連続で10万ユニットを突破した。147,000ユニットのうち、ストリーミングによるユニット数が122,000、アルバムの純粋な売上(ダウンロード数)は18,000枚と圧倒的にストリーミングが強く、3週目の総ユニット数が801,000を記録しているのに対し、アルバムの売上枚数は195,000枚と全体のわずか1/4程度。ストリーミング・ポイントがいかに重要かを示す結果となった。

 対照的に、先週の83位から2位にジャンプアップしたピンク(P!NK)の『ビューティフル・トラウマ』は、週間139,000ユニットのうちアルバムの売上が135,000枚と、ほとんどがセールス・ポイントによるものだった。本作は、2017年10月13日にリリースされた通算7作目のスタジオ・アルバムで、発売翌週に408,000ユニットを獲得して堂々のNo,1デビューを果たした。そのうち、アルバムの売上は384,000枚と凄まじい記録を叩きだし、2017年度の女性アーティストとしては最高記録を更新。現在までに、アメリカだけで70万枚を突破している。

 今週、売上を伸ばし急上昇したのは、5月11日に発売されたライブ・チケットの償還による売上げが加わったため。今年3月には、メタリカの『ハードワイアード…トゥ・セルフディストラクト』(2016年)が前週の42位から2位に再浮上するなど、同様のパターン(チケットとの連動)でランクアップする作品が増えている。また、新作でもチケットとの連動が売上に貢献したケースが多く、4月21日付で2位に初登場したサーティー・セカンズ・トゥ・マーズの『アメリカ』や、翌28日付で3位にデビューしたブレイキング・ベンジャミンの新作『エンバー』なども、このプロモーションが上位ランクインに繋がり、最高位を更新した。

 3位には、アトランタ出身の若手ラッパー=プレイボーイ・カルティの『ダイ・リット』が初登場。週間ユニット数は61,000で、ストリーミングによるユニット数が55,000、アルバムの売上はわずか5,000枚だった。ラッパーのアルバムは、やはりストリーミングが強い。本作は2017年4月にリリースしたミックステープ『プレイボーイ・カルティ』から1年振りとなる新作で、スタジオ・アルバムとしては初のリリース、つまり実質上のデビュー・アルバムということになる。その前作『プレイボーイ・カルティ』の最高位12位だったが、この1年で知名度を高め、自身初のTOP10入りを果たした。正式な発売日などは発表されていないが、今年中にリル・ウージー・ヴァートとのコラボ・アルバムもリリースする予定。

 続いて4位には、チャーリー・プースの新作 『ヴォイスノーツ』がデビュー。日本でもヒットした2016年のデビュー・アルバム『ナイン・トラック・マインド』から2年振り、2作目のスタジオ・アルバムで、その前作が記録した6位を上回る自己最高位を更新した。本作からは3曲のシングルが先行リリースされていて、1stシングル「アテンション」が米ソング・チャート(HOT100)で自身のシングルとしては最高の5位、2ndシングル「ハウ・ロング」も21位とスマッシュヒットを記録。3rdシングルの「ダン・フォー・ミー feat.ケラー二 」も現在チャート上昇中で、シングル・ヒットも売上を後押しした。週間ユニット数は58,000、そのうちアルバムの売上枚数が39,000枚で、ストリーミングによるポイントは1万弱だった。

 イングランド出身のロックバンド=アークティック・モンキーズの新作『トランクイリティ・ベース・ホテル・アンド・カジノ』は、週間ユニット数47,000(そのうちアルバムの売上は37,000枚)を獲得し8位にデビュー。本作は2013年リリースの5thアルバム『AM』から5年振り、6作目のスタジオ・アルバムで、全米ではその前作の6位に続く2作連続、2007年の2ndアルバム『フェイヴァリット・ワースト・ナイトメアー』(最高7位)含む通算3作目のTOP10入りとなる。また、本国イギリス(UKチャート)では、デビュー・アルバム『ホワットエヴァー・ピープル・セイ・アイ・アム、ザッツ・ホワット・アイム・ノット』(2006年)から6作連続のNo,1獲得を果たした。

 10位にはデトロイト出身のラッパー、ティー・グリズリーのデビュー・アルバム『アクティべ―ティッド』が初登場。これまで3作のミックステープをリリースしているが、スタジオ・アルバム、そしてTOP10入りは本作が初となる。週間ユニット数は33,000、ストリーミングによるユニット数は26,000だった。本作には、クリス・ブラウンやリル・ヨッティなど人気アーティストがゲスト参加している。Text:本家一成

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ビアボングス&ベントレーズ』ポスト・マローン
2位『ビューティフル・トラウマ』ピンク
3位『ダイ・リット』プレイボーイ・カルティ
4位『ヴォイスノーツ』チャーリー・プース
5位『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラック
6位『KOD』J.コール
7位『インベージョン・オブ・プライバシー』カーディ・B
8位『トランクイリティ・ベース・ホテル・アンド・カジノ』アークティック・モンキーズ
9位『ブラックパンサー ザ・アルバム』ヴァリアス・アーティスト
10位『アクティべ―ティッド』ティー・グリズリー


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