安藤裕子、デビューから15年の活動と15周年記念ライヴについて語る

2018年4月7日 / 18:00

安藤裕子 (okmusic UP's)

現在はマイペースに音楽活動を続けている安藤裕子。デビュー15周年を記念して開催されるライヴは、ファンのリクエストによりセットリストが決定する1部と、オリジナルの構成で行なわれる1部という豪華なもの。このライヴについてはもちろん、15年の活動を改めて振り返ってもらった。

これまで聴いてきてくれた方が楽しめる感謝祭にしたい

――5月26日に昭和女子大学人見記念講堂にて行なわれる、『安藤裕子15周年LIVE~長くなるでしょうからお夕飯はお早めに~』は、どんなライヴになりそうですか?

「今回は15周年ということもあり、これまで聴いてきてくれた方が楽しめる感謝祭のようなものにしたいと思っているんです。なのでリクエストを募り、1部はリクエストの上位10曲を歌い、もう1部はあらためて構成を組んでやろうと思っているんです」

――もうリクエストの集計は出ているんですね。

「はい。ランキングは思っていたものよりもかなりメジャーな人気曲が揃ったんですが、1位に「さよならと君、ハローと僕」(2008年5月発表のアルバム『chronicle.』収録曲)という曲がランクインしたんです。この曲はバンドでは演奏が中々難しいのでライヴではほとんど演奏していなかったんですよね(笑)」

――その飢餓感が1位につながったのかもしれないですね(笑)。

「そうだと思います(笑)。今回はリクエスト制なので、逃げずに演奏します!」

――あはは。楽しみにしていますね。さて、改めてデビューからを振り返ってみていかがでしょうか?

「デビューしてからの10年は本当にあっという間でした。20代前半までに生きてきた人生のアウトプットをし続けていた10年だったので、どこにも出かけずに部屋に篭もり、曲を作り、レコーディングして、ライヴをして…というローテーションの生活だったんです。丸1日パジャマで過ごす日が当たり前だったので、人とも会わなければ話もしないのでインプットがほぼないんですよ。でも、食べ物は大好きなので、そのパジャマのまま高級料理を食べに行ったりしていました(笑)」

――きっと、ファンの方たちも、想像以上の生活で驚いていると思います…(笑)。

「あはは。化粧もしていないし、ファッションにも興味がなくて、呼んでいただいたライヴなどもパジャマのようなスウェットにすっぴんで行ったらさすがに怒られて(笑)。そんな生活を10年も送っていたら、アイデアも枯渇して、描く自分もほぼいなくなってしまったんです。その時に初めて、まとまったお休みをとらせてもらったんです」

――どこかに行かれたんですか?

「2カ月くらい海外に行っていました。まずアメリカにホームステイをしに行き、モロッコにも行ってきました。そこはすごく刺激にあふれていて、もう一度自分を考える良い機会になったんですよね。そこで思ったのが、小さな頃から夢だった“お母さんになること”。でも、今の追われた生活のままじゃ子供も育てられないよなと思ったんです」

――女性が30歳になると、その問題には必ず対面しますよね。

「私もそのタイミングだったと思うんです。その後、生活も整えて、いざ出産してみたら、驚くほど子育てに追われていました(笑)」

――どうしたって追われますよね(笑)。

「はい(笑)。そのあとしばらくして、ディレクターから“もう一度我々の原点に返って、遊びながら音楽をやろうよ”と言ってもらえたんです。そこで重い腰を上げてはみたものの、あまり楽しめていない自分がいて…。そこで、自分が曲を作るのが難しいなら、歌い手になればいいんだと思い、作ったのが『頂き物』(2016年3月発表のアルバム)です。みなさん、本当に素晴らしい曲を提供してくださったんですが、最後に1曲、自分で絞り出して作った曲を歌った時に、“やっぱり自分の曲が一番歌いやすい”と思ってしまったんです。でも、今はその曲が書けない…そのジレンマに押しつぶされそうになり、一度すべてをリセットしようと思い、しばらく制作を休ませてもらいました」

――その期間中も、ライヴはされていましたよね。

「はい。“ライヴもやらなかったら、君は音楽の世界に返ってこない”ってスタッフに言われてしまって(笑)。そのままライヴだけを続けていたら15周年が迫ってきて、このライヴの構想が始まったんです」

――15周年は、アニバーサリーイヤーですからね。

「そうなんですよね。近年、自分の迷いをフィーチャーした音楽を歌っていたりもしましたが、その曲を聴いてくれるだけでなく、大事な曲として、その人たちの人生や楽しみ、思い出などを詰め込んでくれていると思ったら、その人たちが心から喜んでもらえるようなものをやりたいと思ったんです。その流れで、リクエストを募ってみました」

――このライヴでは、6月27日に発売する初のセルフプロデュースアルバム『ITALAN』を先行販売するんですよね。

「はい。実は、楽曲制作をしていない時期に本を書いていたんです。それがきっかけとなり、“至らない人の話”をテーマにした短編を書き、そのサウンドトラックとして楽曲を作り始めました。自分の中にある物語が少なくなっている今、新たに作り上げたフィクションのお話に曲を作るのはすごく新鮮で、とても楽しい作業でした」

――そんな中、テレビ朝日系スペシャルドラマの『探偵物語』の主題歌を担当されることになったのですね。

「はい。薬師丸ひろ子さんの「探偵物語」のカバーをさせてもらいました。この曲は配信でリリースされるんですが、原曲のイメージを壊さないようにアレンジを考えました。とはいえ、原曲は音質も違えば、編成バンドや楽器の数など、そのままでは今の音楽にならないので、新しい風を吹き込むような雰囲気でアレンジをしました」

――久々のレコーディングはいかがでしたか?

「しっかりとした環境でのレコーディングは、やっぱり楽しかったですね。この曲が4月に配信となり、ライヴ会場では先ほど話したアルバムを発売するので、今めちゃくちゃ働いています(笑)」

――アルバムは、セルフプロデュースでアレンジまでされているとお聞きしました。

「そうですね。今作はアレンジまで手掛けることを前提で作りました。7曲中4曲は自分である程度作り込んでいるので、とにかく大変!(笑) 今までは歌を先行で作っていたんですが、この収録曲たちはコードやリフを先行で作っているので、新鮮に感じてもらえると思います」

――15周年のライヴでは、そのアルバムの曲は聴けそうですか?

「歌モノという感じではないので、曲を選んで演奏するかもしれません」

――本当に盛りだくさんなライヴになりそうですね。

「そうなんですよ。リクエストの1部もそうですが、もう1部の構成も、しっかりと組んでいる最中なので、今から楽しみですね。かなり長くなりそうだからこそ、ライヴのサブタイトルが“~長くなるでしょうから夕飯はお早めに~”なんですよ(笑)」

――あはは。そういった意味があったんですね。

「1部と2部の間に休憩も挟もうかと思っているくらいなので、しっかりとご飯を食べてからライヴを観に来てもらえたら嬉しいですね(笑)」

取材:吉田可奈
『15周年 LIVE ~長くなるでしょうからお夕飯はお早めに~』

5/26(土) 東京・昭和女子大学 人見記念講堂

安藤裕子:1977年生まれのシンガーソングライター。2003年、ミニアルバム『サリー』でデビュー。2005年に月桂冠のTVCMに「のうぜんかつら(リプライズ)」が起用され、大きな話題となる。物語に対する的確な心情描写が高く評価され、多くの映画、ドラマの主題歌も手掛けているほか、ライヴステージの評価も高く、バンドセットとアコースティックセットの2形態で、全国を細かく回っている。2016年3月2日には、多数のアーティストの楽曲提供からなる9枚目のアルバム『頂き物』をリリース。2018年5月26日に東京・昭和女子大学 人見記念講堂にて自身のデビュー15周年を記念した『15周年 LIVE ~長くなるでしょうからお夕飯はお早めに~』を開催する。

https://www.ando-yuko.com/
アルバム『ITALAN』
ライヴ会場先行発売:2018年5月26日(土)

一般発売:2018年6月27日(水)

【通常盤】

LNCM-1253/¥2,315(税抜)

【限定盤(短編小説付)】

LNCM-1254/¥3,241(税抜)
配信シングル「探偵物語」
2018年4月8日(日)配信開始

LNCM-1252/¥250


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