【米ビルボード・アルバム・チャート】ジャスティン・ティンバーレイクが自身4作目の1位

2018年2月13日 / 10:10

 ジャスティン・ティンバーレイクの『マン・オブ・ザ・ウッズ』がNo.1デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 前作『20/20エクスペリエンス 2/2』から4年半振り、通算5作目のスタジオ・アルバムとなる本作で、2006年リリースの2ndアルバム『フューチャー・セックス/ラヴ・サウンズ』から4作連続の全米1位獲得を果たした、ジャスティン・ティンバーレイク。アメリカの他にも、ドイツやニュージーランドで1位、イギリスやオーストラリアで2位に初登場するなど、主要各国でTOP3入りしている。

 本作の初動ユニットは293,000で、そのうち242,000枚がアルバムの純粋な売上だった。つまり、ユニット数のほとんどがセールス・ポイントによるもので、ストリーミングが弱かったことが分かる。本作からは、先行シングル「フィルシー」と「セイ・サムシングfeat.クリス・ステイプルトン」がソング・チャート(HOT100)で同9位に初登場したが、翌週にはTOP10圏外にダウンし、シングルの反響はイマイチだった。それも、ストリーミングが伸び悩んだ原因のひとつだろう。

 とはいえ、初動枚数(売上)については高い数字で、男性アーティストとしては、昨年の年間アルバム・チャートを制したケンドリック・ラマーの『DAMN.』が獲得した353,000枚(総ユニット数は603,000)以来の記録。また、売上枚数242,000枚のうち、ダウンロードによる売上が139,000枚、CDによるセールスが89,000枚、LP(レコード盤)による売上が15,000枚で、レコード盤の売上については、1991年からニールセンが集計をはじめて以来、男性ソロ・アーティストとしては歴代2番目となる高い数字をマークした(1位は2014年にジャック・ホワイトがリリースした『ラザレット』の4万枚)。2000年以降、CDの売上が激減してからは、逆にLPの売上が年々上昇していて、2週前に初登場1位に輝いた、フォール・アウト・ボーイのニュー・アルバム『マ ニ ア』も、初動117,000枚のうち、13,000枚がLPのセールスだった。

 ジャスティンのこれまでの初動枚数による記録を振り返ると、2002年のデビュー・アルバム『ジャスティファイド』が439,000枚、2ndアルバム『フューチャー・セックス/ラヴ・サウンズ』が684,000枚、2013年に2作連続で発売した『20/20エクスペリエンス』が968,000枚、第二弾『20/20エクスペリエンス 2/2』が350,000枚だった。前4作に比べると売上は落ちたが、入れ替わりの激しいアメリカで、キャリア16年目(イン・シンク時代を含めると21年目)にして4作連続の1位獲得は、未だ衰えない人気を証明した記録とえいる。ちなみに、そのイン・シンク時代にリリースしたアルバムを含めると、2000年の『ノーストリングス』、2001年リリースの『セレブリティ』も2作連続で全米初登場1位をマークしていて、本作『マン・オブ・ザ・ウッズ』で通算6作目の首位獲得を果たしたことになる。

 先週1位に初登場したミーゴスの新作『カルチャーII』は2位にダウンしたが、ストリーミングが好調で、2週目にして88,000ユニットを獲得している。ミーゴスは、2月26日に新木場スタジオコーストで来日公演が予定されていたが、急遽キャンセルになったことが先日発表された。日本では2月16日に公開する映画『グレイテスト・ショーマン』のサウンドトラックも、3位にダウンしたが、81,000ユニットと依然高い数字をキープしている。本作は、UKチャート(イギリス)で通算5週目の位を獲得していて、3月4日に開催される【第90回アカデミー賞】では<歌曲賞>などの受賞が期待されているため、開催前後は再びポイントが上昇するだろう。

 40,000ユニットを獲得してエド・シーランの『÷(ディバイド)』が5位から4位に上昇、グラミー賞の主役だったブルーノ・マーズの『24K・マジック』は、35,000ユニットで4位から5位にダウンした。その他、ポスト・マローンの『ストーニー』が6位、ケンドリック・ラマーの『DAMN.』が7位、カミラ・カベロの『カミラ』が8位、リル・ウージ・ヴァートのデビュー・アルバム『ラヴ・イズ・レイジ2』が9位に続いている。

 今週10位に初登場したのは、ヒット曲満載の人気コンピレーション『ナウ』シリーズの65作目。本作には、全米1位を獲得したカミラ・カベロの「ハバナ feat.ヤング・サグ」や、テイラー・スウィフトの「…レディ・フォー・イット?」、Gイージーの「ノー・リミットfeat.エイサップ・ロッキー & カーディ・B 」など、HOT100チャートでTOP10入りしたナンバーが多数収録されている。

Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、2月14日22時以降予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『マン・オブ・ザ・ウッズ』ジャスティン・ティンバーレイク
2位『カルチャーII』ミーゴス
3位『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラック
4位『÷(ディバイド)』エド・シーラン
5位『24K・マジック』ブルーノ・マーズ
6位『ストーニー』ポスト・マローン
7位『DAMN.』ケンドリック・ラマー
8位『カミラ』カミラ・カベロ
9位『ラヴ・イズ・レイジ2』リル・ウージー・ヴァート
10位『ナウ65』VA


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