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2017年12月15日にニュー・アルバム『リバイバル』をリリースしたばかりのエミネムがVultureとのロング・インタビューに応じた。政治から私生活まで多岐にわたって語っている彼だが、中から失敗作だと思っている自身のアルバムとその理由、Ken Kaniffのペルソナ、ジェイ・Zへの思い、そして珍しく私生活について語っている内容を抜粋した。
◎2004年の『アンコール』は失敗作だと思っている
初期のリークと自身の薬物依存が重なり、このアルバムは当初ファンに提供しようと目指していたものとは異なる作品になってしまったと彼は話している。アルバムの半分くらいしか気に入っていないという彼は、「あれは自分の(薬物)中毒が最悪だった頃にレコーディングしたんだ。4曲リークされてしまったから、ロサンゼルスに行って、(ドクター・)ドレーを呼んで新曲を録音し直さなければならなかったのを覚えてる。とにかく終わらせる必要があったから、一人で部屋に籠って25分とか30分とかで曲を書いてたんだけど、結果的にバカみたいなのばかりできてさ」と語っている。
彼の思いとは裏腹に、このアルバムは発売後3日間で711,000枚を売り上げ、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で首位を獲得している。
◎Ken Kaniffは、自分に対する世間のイメージに挑む為に創り上げた
デビュー当初からエミネムのリリックは同性愛者や女性を嫌悪しているなどと批判を浴びてきた。彼は当時から自分の歌詞が誇張されていると感じていたという。「初めて“アンチ・ゲイ”って言われたのは“マイ・ネイム・イズ”で、”My English teacher wanted to have sex in junior high (中学の時、俺の英語教師がセックスをしたがった) / The only problem was my English teacher was a guy (問題は俺の英語教師が男ってことだった)”って言った時だった。あれは単に、自分にはそっちの趣味はないっていう意味だった」と彼は説明し、「だからあれのせいでバッシングされるようになった時、“分かったよ、お前らは俺が同性愛を嫌悪してるって思ってんだろ?”って思って」と『ザ・スリム・シェイディLP』のKen Kaniffのキャラクターを創ったのだという。「俺がそうじゃないのにレッテルを張るヤツらをイラっとさせる為」だったそうだ。
エミネムはどんな人も差別していないと断言している。物議を醸しがちな自身のリリックは、ラップ・バトルの経験から最初の数行でリスナーの興味を引くことを学んだことが影響しているそうだが、時には言い過ぎたこともあったかもしれないと彼は認めている。
◎ジェイ・Zはラップ界で長く続ける手本となる人物
ラップ界で影響力と今日的な意味を保ち続けるのは並大抵のことではないが、ジェイ・Zはそれができている数少ないラッパーだとエミネムは語っている。ジェイ・Zのニュー・アルバム『4:44』は、90年代に彼を有名にしたストリートのライムからは程遠い内容だったが、あらゆる世代のリスナーの興味を引くことに成功した。
「今日的な意味を帯びつつも順応はしないやり方を見つけ出したところが大好きなんだ。彼はあまりにも有能だから、人を自分について来させるんだ。これは物凄く興味深いことで、ヒップホップの素晴らしいところの一つが、完全なキャリアとはどんなものなのか誰も知らないくらいまだその歴史が浅いところなんだ」と自身の見解を述べている。
◎エミネムは出会い系アプリを使っている
インタビュアーに「デートはするんですか?」と単刀直入に聞かれた彼は、「難しいよね。離婚してから何回かデートしてみたけど、公表できるほどの関係にまでは至ってないんだ。ここのところあまりデートすることに興味ないんだな」と真面目に答えている。「デートしていた頃はどうやって相手を見つけていたんですか?Tinderとか?」と半分冗談で聞かれた彼は、「そうだよ」とあっさり認め、「Grindrもね。あとストリップ・クラブにも行ってた」と笑いながら話している。
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