【ビルボード年間HOT 100】星野源「恋」が首位、欅坂46が躍進トップ100位内に4曲&リーダー菅井「もっと気を引き締めて前に進んでいきたい」

2017年12月8日 / 04:00

 2017年の年間総合ソングチャート【Billboard JAPAN HOT 100 of the Year 2017】は、星野源の「恋」が首位を獲得した。

 星野源「恋」がラジオ、ダウンロード、ルックアップ、Twitter、動画再生の5冠を獲得、2位以下に大差をつけ総合1位を獲得した。ウィークリー総合1位を2016年では5回、2017年では6回獲得、ダウンロードと動画再生は1月から3月までほぼトップを守る勢いで、その後もストリーミングを含めて上位を守り続けたことがこの結果であり、昨年後半以上に年間通してチャートを席巻したのは今年だった。そして、シングル・セールスは年間32位に留まったことからも、この曲を”ヒット”として印象付けたのはデジタル領域での拡がりだったといえるだろう。

 今年は欅坂46が大躍進。4位「不協和音」、5位「二人セゾン」、10位「サイレントマジョリティー」、17位「風に吹かれても」と年間チャートのうち4曲を占めるという結果になった。そのうち「二人セゾン」、「サイレントマジョリティー」は2016年リリースの楽曲。パッケージに偏らない売れ方によって、ダウンロード、ストリーミングなどを中心にロングヒットするという今までのアイドルにはないヒットを打ち出した。 このような、同一アーティストによる複数楽曲のランク・インは今年の特徴というより、「今後の特徴」と言えるのではないだろうか。米津玄師(DAOKOとの共演含む)は5曲、乃木坂46は4曲が100位以内にランク・イン。一方、チャート常連であるAKB48も4曲、嵐も3曲と、シングル・セールスが牽引する形でランク・インしているが、年間の総合ランキングでは、他指標、特にダウンロードとTwitter、動画再生が奮わずに前出の3アーティストの後塵を拝する結果となった。おそらく2018年には、安室奈美恵が同様に複数曲をランク・インさせてくることが既に100位以下の楽曲の動きから明らかだが、昨年のRADWIMPSから始まった複数曲ランク・インの傾向は、もはや不可逆で、ダウンロードやストリーミングが社会的に定着すればするほど、より顕著となるに違いない。

 主要ストリーミングが始まって2年が経ち、徐々に邦楽曲も充実して、レコード各社の収益の柱のひとつになりつつある。JAPAN HOT100にもストリーミング各社データの網羅性充実を受け、10月からストリーミング・チャートの公開をスタートさせた。そこで年間の同ランキングをみると、洋楽曲が100曲中37曲ランク・インすることとなった。米国HOT100でも首位となったエド・シーラン「シェイプ・オブ・ユー」が国内ストリーミングでも1位となり、同曲はダウンロードで12位、動画再生で5位、ラジオで2位という華々しい結果となった。ここでいえるのは、ストリーミングが伸びてもダウンロードの収益を損なうことなく、共に上位となり、その相互要因となったのが動画再生であることだ。動画再生、ダウンロード、ストリーミングと、一見収益面で衝突しそうな3指標が共に伸びていて、これは洋楽のみならず、「打上花火」や「サイレントマジョリティー」に既に顕れているように、フィジカルに比重を置きがちな邦楽にも”ヒット”として浸透していくだろう。

 「PPAP」や「前前前世」のような「恋」に並ぶ今年のヒット曲が無いために”不作”といわれそうな2017年だが、もうひとつ見逃せないトピックが、Mr.Children「HANABI」と荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」のリバイバル・ヒットだ。「ダンシング・ヒーロー」は総合ランキングにチャートインしたのは9月最終週だったので、惜しくも年間100位にランク・インすることは出来なかったが、それでも動画再生では年間22位となっており、『コードブルー』最新シリーズの主題歌だった「HANABI」は、ダウンロード8位が牽引して年間総合50位となった。これら2曲に共通するのもデジタル領域から生まれた”ヒット”であることで、「HANABI」はダウンロードがTwitterや動画に影響し、「ダンシング・ヒーロー」は動画がダウンロードやストリーミングに影響を与えている。これらから見えてくることは、世代を超えてデジタル領域が”ヒット”を決定づけていることだ。国内マーケットにおいて、フィジカルが優位であることはまだまだ変わらないものの、先行指標としての”ヒット”は既に世代間の差を越えてデジタルに移行しつつある。昨年から「フィジカルからデジタルへ」変わった潮目、今年はそれがより顕著となった。このトレンドが今後どうなるか、来年もチャート動向から目が離せない。

◎欅坂46 リーダー 菅井 友香コメント
想像以上にたくさんの方々に、私たちの楽曲を聴いていただけて感謝するとともに、とても驚いております。
これからもっともっと気を引き締めて前に進んでいきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします。

◎【Billboard JAPAN HOT 100 of the Year 2017】トップ10
1位「恋」星野源
2位「シェイプ・オブ・ユー」エド・シーラン
3位「打上花火」DAOKO × 米津玄師
4位「不協和音」欅坂46
5位「二人セゾン」欅坂46
6位「TT」TWICE
7位「インフルエンサー」乃木坂46
8位「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」ピコ太郎
9位「前前前世」RADWIMPS
10位「サイレントマジョリティー」欅坂46


音楽ニュースMUSIC NEWS

DOBERMAN INFINITY、新曲を3か月連続配信 結成10周年SG発売&リバイバルライブ開催へ

J-POP2024年4月19日

 DOBERMAN INFINITYが、2024年6月26日に結成10周年記念シングルをリリースする。  6月24日に結成10周年という節目を迎えるDOBERMAN INFINITY。結成10周年記念シングルには、DOBERMAN INFI … 続きを読む

キー(SHINee)、日本単独公演を開催へ 約6年ぶり日本オリジナル作品リリースも予定

J-POP2024年4月19日

 SHINeeのキーが、2024年1月に韓国ソウルで行われた単独公演【2024 KEYLAND ON : AND ON】の日本公演を7月より開催する。  本公演【2024 KEYLAND ON : AND ON in Japan】は、東京と … 続きを読む

NIKO NIKO TAN TAN、映画『みーんな、宇宙人。』主題歌「No Time To Lose」書き下ろし

J-POP2024年4月19日

 NIKO NIKO TAN TANの新曲「No Time To Lose」が、2024年6月7日公開となる映画『みーんな、宇宙人。』の主題歌に決定した。  ファッション&カルチャー雑誌『NYLON JAPAN』20周年プロジェクトの1つと … 続きを読む

<ライブレポート>THE BEAT GARDEN、苦しみも喜びも分かち合ってきたBeemerとの強い絆を再確認(4/19訂正)

J-POP2024年4月19日

 THE BEAT GARDENが自身最大キャパとなる東京・Zepp DiverCityTOKYOでワンマンライブ【good error】を4月13日に開催した。  開演が近いことを知らせるマイ・ケミカル・ロマンスの2006年の大ヒット曲「 … 続きを読む

僕が見たかった青空、3rdシングルを7月リリース YouTubeで選抜発表へ

J-POP2024年4月19日

 僕が見たかった青空が、7月3日に3rdシングルを発売することを発表した。  乃木坂46公式ライバルとして、2023年8月30日に『青空について考える』でデビューした23人組の僕が見たかった青空。3rdシングルは、2ndシングルに引き続き選 … 続きを読む

Willfriends

page top