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長年の紆余曲折の末にようやく製作が実現し、ロンドンで順調に撮影が進んでいるとみられていたクイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』が再びトラブルに見舞われている。
2017年12月1日に突然撮影が中断されたのだが、監督を務めていたブライアン・シンガーが20世紀フォックスに解雇されたとハリウッド・リポーターが伝えている。故フレディー・マーキュリー役を演じているラミ・マレックとシンガー監督の関係が悪化していたようだが、監督の度重なる遅刻や不在が原因だったとみられている。
シンガー監督が現場に現れないことが度々あり、その都度撮影監督のニュートン・トーマス・サイジェルが監督代行を務めなければならなかったことがトラブルの発端だった。このことが原因でクイーンのマネージャー役を演じていた俳優のトム・ホランダーも一時期映画を降板していたが、説得されて復帰したと伝えられている。
撮影開始前からシンガーはフォックス側からプロにふさわしくない言動は許さないと釘を刺されていたようだ。主演のマレックが製作会社に抗議したことで、全米監督協会の代表者が現場に派遣されて状況を見守っていた。
マレックとシンガーの対立は徐々に悪化し、殴り合いにこそ発展しなかったもののシンガーが物を投げる場面はあったそうだ。だがその後二人は関係を修復し、撮影も再開されるとみられていた。
ところが感謝祭(11月の第4木曜日)の休暇を過ぎても監督が撮影現場に復帰しなかった。関係者によるとシンガーはここ10日ほどはずっと米国に滞在しているそうだ。サイジェルが再び監督代行を数日間務めたものの製作は中断され、シンガーの度重なる不在に業を煮やした製作会社が解雇に踏み切った。
別の関係者によると、シンガー監督は現場で緊張状態が続いたことが原因でPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したと話しているそうだ。
映画の完成まで約2週間分の撮影が残っていることから、製作会社は数日の間に新しい監督を任命するものとみられている。
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