【BACK LIFT インタビュー】みんなの拠り所になったら嬉しい

2017年11月16日 / 13:00

L→R HEAVIN(Dr&Cho)、YU-PON (Gu&Cho)、KICHIKU(Vo&Ba) (okmusic UP's)

結成10周年! 名古屋出身の3ピースバンドBACK LIFTがメジャー1stアルバム『Seeding』を発表。ルーツであるメロディックパンクを主軸にさまざまな方向に振り切った今作で、3人がメジャーという畑に新たな一歩を踏み出す。
──今年5月にミニアルバム『BLANKS』でメジャーデビューしましたが、環境や心境の変化はありましたか?
KICHIKU
「自分たちのやりたいことをもっと表現したい気持ちになったし、質を上げていかなきゃいけない!って気が引き締まったところはあります。今回、フルアルバムは2年振りになるんですけど、アルバムに挑む気持ちも当時と違いましたね。前作はYU-PONが加入したばかりで、YU-PONが持ち込んだ新しいエッセンスを取り入れての挑戦という気持ちがあったんですけど、今回は3人で培ってきたものもあったんで、一曲一曲の方向性をちゃんと考えながら振り切れたし、そこに初期衝動も混ぜて作れたと思います。」
YU-PON
「僕はあとから入ったので、BACK LIFTらしさみたいなものを勝手に頭に描いてたんです。今回は自分がBACK LIFTの一員としてできることは何なのか?って考えてレコーディングに臨めたので、変な言い方だけど、自分がメンバーとしてちゃんと作れた作品になったと思います。」
──やはり、ミニアルバムを作るのと気持ちも違いますか?
KICHIKU
「違いますね。僕は作るのも聴くのもフルアルバムが一番好きで、14曲入りっていうのも僕が勝手に決めたんです。まだ曲もない時に(笑)。でも、それくらいのボリュームで聴きたいと思ったし、既存曲3曲と新曲11曲で背伸びもしていない、自然な自分たちを表現したいと思ったんです。」
──シンガロングが想像できる「Eight Mat Room」で始まる構成は、ライヴのセットリストみたいにも思えました。
KICHIKU
「「Eight Mat Room」はまさにライヴをイメージして、みんなで声を合わせてエンジンがかかるのを想像して作ったので、これまでのライヴの経験も活かせたと思います。」
──曲が揃った時、アルバムの全体像はすぐ見えました?
KICHIKU
「きれいにまとまりすぎるのが嫌で、良い意味で粗さがあるアルバムにしたかったってのはあります。そういう意味でも良いバランスでまとまったなと思いますね。あと、今回は“振り切って遊びまくる”というテーマがあって。今までは英語の曲、日本語の曲、語りの曲をミックスしてひとつの曲にすることが多かったんですけど、それをバラバラの曲にして、それぞれの路線で振り切るということができたのが良かったなと。」
──曲調や歌い方、メロディーや日本語と英語の使い分けってところで、どの曲も最善の表現方法を選べてると思いました。
KICHIKU
「それはちゃんとコンセプトを持っていたからかもしれないですね。今まではインディーズ時代からの延長上で曲を作ってたんですけど、今作からはまったく違った作り方をしようという気持ちで挑んだんです。曲順もセットリストを作る感覚で考えたのが上手くはまって、遊びのある曲もすごく映えたと思うし。僕、試聴機でアルバムを聴く時、1曲目、2曲目、表題曲、ラストって聴き方をするんですね。表題曲の「Seeding」は僕たちの原点と言えるストレートでメロディックな曲になっていて、今の時代にあえてこういう曲を表題曲にするってことも考えながら作っていきました。」
──「Seeding」では《だからこそ あなたが報われる明日を 僕が作りたい》と英語で歌っているわけですが、僕はこのフレーズに今伝えたいことと新たな決意表明が込められてる気がして。原点と言える曲調で、一番伝えたいことを歌えているので、今作を象徴する曲のひとつになっていると思いました。
KICHIKU
「僕は歌詞を書く上で、自分の弱い部分も自覚してるし、僕と同じ弱い部分を持った人の痛みに添える歌詞を書きたいと常に思ってるんです。人の痛みに対して“分かるわぁ”と言っても、その人にはなれないんで、結局は分かってるふりしかできないんですよね。そこでその人にはなれないけど、その人が報われるような存在になりたいと思った時、“今は種蒔きが必要なんだ”と思って。種を蒔いて、僕たちの音楽を根付かせていく作業が、いつかみんなの拠り所になって報われるのかな?と思った時、“Seeding”ってタイトルや歌詞がはまったんです。あと、僕ら自身もここにきて未知な世界に行けたことで、またフレッシュな気持ちや挑戦心が芽生えたので、新しい畑に種を蒔く感覚もあるんです。」
──では、それぞれ思い入れの強い曲を教えてください。
YU-PON
「難しいですけど、「From Country」がBACK LIFT的にすごく新しいテイストの曲になったなと思っていて。日本語歌詞と曲の雰囲気とかが、今までなかったと思います。僕がイントロを付けたんですけど、哀愁があるんだけどキラキラしてて、前を向いてる感じを出したくて。結果、自分が通ってきた音楽を自分のフィルターを通して落とし込めたと思うし、すごく満足しています。」
HEAVIN
「僕は「Catch」ですね。単純に速い8ビートの曲がなかったんですけど、すごくしっくりしたドラムが叩けたし。キラキラしたキャッチーな曲が作りたいってところで、シンバルの音ひとつにもこだわって、試行錯誤しながら作ったので、今までになかったテイストの曲になりましたね。」
KICHIKU
「僕は大事な曲という意味ではラストの「everything to me」なんですけど、挑戦できた曲は「Hate」ですね。僕は音楽にやさしさをもらってきたので、そういう曲が作りたいと思ってるんです。やさしくて棘のない曲って、結局は誰にも刺さらなかったりするので、自分の弱い部分や葛藤と反骨心を、あえて日本語でバンッと入れた曲を作ろうと思って挑んだ曲が「Hate」なんです。自分の中ではすごい挑戦だったし、歌も感情をぶつけて荒々しく録れて、良いかたちで落とし込めたと思います。今回はこの曲に限らず、自分たちが突き詰めてきたものを、ここまでのクオリティーに上げられたことがすごく自信になりましたね。この経験をライヴに活かして、もっと研ぎ澄ましていって、ここからの作品につないでいけたらと思っています。」
取材:フジジュン
「Hate」MV(You Tube Ver.)

https://www.youtube.com/watch?v=BAMW_yFSIAUアルバム『Seeding』
2017年11月15日発売

BLACK SHEEP RECORDS/ビクターエンタテインメント

VICL-64864

¥2,600(税抜)
『“Seeding Your Country” Tour 2017-2018』
11/24(金) 千葉・LOOK

11/25(土) 岐阜・ants

11/26(日) 三重・鈴鹿ANSWER

11/30(木) 京都・MUSE

12/01(金) 静岡・UMBER

12/03(日) 神奈川・横浜F.A.D

12/04(月) 茨城・水戸LIGHT HOUSE

12/09(土) 岩手・盛岡the five morioka

12/10(日) 青森・八戸LIVE HOUSE FOR ME

12/15(金) 新潟・GOLDEN PIGS BLACK STAGE

12/16(土) 兵庫・music zoo KOBE 太陽と虎

12/17(日) 愛媛・Double-u studio

[ 2018年 ]

1/05(金) 宮城・仙台enn 2nd

1/06(土) 栃木・宇都宮 HEAVEN’S ROCK VJ-2

1/08(月) 石川・金沢 vanvan V4

1/13(土) 北海道・札幌 BESSIE HALL

1/14(日) 北海道・苫小牧 ELLCUBE

1/19(金) 福岡・Queblick

1/20(土) 大分・clubSPOT

1/21(日) 広島・CAVE-BE

2/03(土) 大阪・MUSE

2/08(木) 東京・渋谷TSUTAYA O-WEST

2/11(日) 愛知・名古屋DIAMOND HALL
BACK LIFT
バックリフト:2007年7月に結成。14年にYU-PONが加入し、現在に至る。結成当時より地元である名古屋や東海地域を主戦場として数多くのライヴで叩き上げ、その実力、勢いを認められ、Ken Yokoyama、NAMBA69、10-FEETなどの先輩バンドと共演を果たし、『京都大作戦』『SATANIC CARNIVAL』等のフェスにも出演することによりその輪を大きく広げていく。17年、ミニアルバム『BLANKS』でメジャーデビューを果たした。


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