【スキマスイッチ】 キーワードは“前向き”。 聴き手の背中を押す4つのストーリー

2017年9月20日 / 10:00

L→R 常田真太郎(Piano&Cho&Organ&Other instruments and total sound treatment)、大橋卓弥(Vo&Gu&Harmonica) (okmusic UP's)

ダブルAサイドのリード曲は、スキマスイッチの新境地を開く一曲と、テレビ東京系 金曜8時のドラマ『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SECOND SEASON』主題歌の組み合わせ。カップリングにはCMでお馴染みの楽曲や、地元愛知県をテーマにしたご当地ソングを入れた、スキマ史上最強シングルの登場だ。
──今回のシングルは盛り盛りですね。
常田
「1年ぐらいの間に3曲のタイアップをいただいて、もう1曲すごく聴かせたい曲があったので、“4曲入れちゃいたいね”と。今までやったことないし、面白いじゃんということで。」
──その“すごく聴かせたい曲”というのが「ミスターカイト」。フォークソングとポップスと、まったく違う2曲をくっつけたよういに聴こえます。
大橋
「幼い頃、父親の車の中で吉田拓郎さんが流れていて、フォークソングのルーツはどこかにあるのではないかと。それを今の僕らが作るポップスと融合できたらと思って作った曲です。例えば街中でサビだけを耳にした人が最初から聴いてみた時に、“こんなAメロなんだ!?”って驚いてもらえたら面白いなと先に思い付いたんですよ。歌詞も主人公の目線で日常を切り取った世界観から始まって、サビでそれが俯瞰になっていく…というイメージがなんとなく浮かんでいて。」
常田
「視点が変わるというのが肝で、だからこそサビを僕が、Aメロを卓弥が書き分ける手法がはまったと思います。」
──“カイト”って“凧”ですか?
大橋
「サビを書いてくれたシンタくん(常田の愛称)が“カイト”をテーマにしていて、向かい風に乗って上昇していくのは新しい切り口だと思ったんですね。追い風に乗って上昇していくのはよく聞くけど、地面を蹴って向かい風に乗っていくというイメージがそこでできていたので。」
──大橋さん、この曲は「全力少年」に通じるものがあるというコメントを出してますよね。
大橋
「「全力少年」では《積み上げたものぶっ壊して》と歌っていて、そこから時が経って、今もう一度地面を蹴って飛び上がろうとしているのが、共通するテーマだと思ったので。出来上がってみて、“今の歳で言う「全力少年」のような歌なのかな?”って思ったんです。」
常田
「20代後半で作った「全力少年」は、まだ失敗できる年齢だという気持ちがどこかにあるからこその“ぶっ壊せ”だったんですが、今はいろいろ分かってきた上での“跳べ”ですから。だからこそ、向かい風なのかなという気がするんですね。もがきながら動いていけば向かい風が起きますから。僕らも最近は『re:Action』というアルバムを出したり、通常のルーティーンとは違うツアーをやったり、新しいチャレンジをしてきているので、それもひょっとしたら向かい風かもしれない。そこに向かって行く覚悟もこの曲にはあるかもしれないです。」
──もうひとつのリード曲「リチェルカ」はドラマ主題歌で、スウィングジャズ調の軽快なリズムがカッコ良い曲ですね。
常田
「“前向きで、聴き終えたあとにスカッとした気持ちになる曲を”というテーマをいただいて、このテンポ感が卓弥から出てきました。」
大橋
「16分音符に乗って言葉が転がっていくような感じは、スキマスイッチには結構あるんですけど、それをスウィングのビートでやることはあんまりなくて。歌ってみたらすごく難しくて、今までで一番苦労した曲ですね。」
──この歌詞はゲームの世界観ですか?
常田
「RPGですね。RPGをやるとすごく性格が出るなと思っていて。堅実にいくのか、いきなり殴り込むのか(笑)。それって人生に似てるのかも?ということを昔から思っていて。刑事ドラマで事件を解決していく感じと、冒険をひとつひとつクリアーしていくイメージが重なったので、合うかなと思って書きました。」
──そして、カップリング「さよならエスケープ」は『マイナビ転職』CMでお馴染みの曲で。
大橋
「これも前向きな曲なんですけど、その中にさわやかさが欲しいというイメージはありました。」
──哀愁もありますよね。都会で頑張る社会人の心の疲労みたいなものも滲み出ていて。
常田
「みんなに当てはまるというよりも、パーソナル感を出したいという話をしたので、哀愁があるのかもしれない。この人がどういう人で、どういう方向に向かっているのか、設定を考えながら書きました。」
──4曲目「ココロシティ」は名古屋テレビの『メ~テレ開局55周年テーマソング』のために書いた地元讃歌とのことですが。
大橋
「僕らは愛知県出身だということをいろんなところで言ってるつもりなんですけど、あまり浸透してなくて(笑)。公式に曲が書けることが単純に嬉しくて、名古屋にずっと住んでる人も、僕らみたいに故郷が名古屋だという人も、いろんな人の想いを描けたらいいなという気持ちがありました。人がつながって歴史もつながっていく歌になれば、名古屋に関係ない人も、自分の故郷を思って聴けるかなと思ったので。」
──今回の4曲は“人生を前向きに生きる”というテーマが共通してますね。
大橋
「聴いてくれる人の背中を押すような、たまたまそういうテーマが多かったんですよね。前向きさにもいろんな視点や主人公像があって、それによって歌も変わるので、書き分けは大変でしたけど、上手くできたと思います。」
──4曲とも弦と管をふんだんに使った、ゴージャスなアレンジという共通点もあります。
常田
「いただいたタイアップが大きなものばかりで、際立たせるものを作ろうと思ったらこうなったという(笑)。最初からシングルのつもりだったら、“2曲目はこういう感じで”とか考えたと思うんですけど。それもあっての盛り盛り感だと思いますね。」
取材:宮本英夫
シングル「ミスターカイト / リチェルカ」
2017年9月13日発売

AUGUSTA RECORDS

【初回限定盤(DVD付)】

UMCA-59054 ¥1,800(税抜)

【通常盤】

UMCA-50054 ¥1,200(税抜)
スキマスイッチ
スキマスイッチ:大橋卓弥、常田真太郎のソングライターふたりからなるユニット。1999年結成。2003年にシングル「view」でメジャーデビュー。大橋の温かく包み込むような独特の歌声、それを支える常田の卓越したサウンドクリエイトで「奏(かなで)」「全力少年」など、ヒット曲を次々と生み出している。


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