【Gacharic Spin】 5人での新しいスタートに相応しい一枚

2017年8月30日 / 10:00

L→R はな(Vo&Dr)、TOMO-ZO(Gu)、Fチョッパー KOGA(Ba)、まい(Performer1号)、オレオレオナ(Vo&Key) (okmusic UP's)

耳の治療に専念していたパフォーマー3号 ねんねの卒業が発表されたが、Gacharic Spinは止まらない! 面白さもカッコ良さも生き様も全て詰め込んだニューシングル「ジェネレーションギャップ」で新しいスタートを切る!
──アルバム『確実変動-KAKUHEN-』後の一歩であり、ひとつの目標としていた野音公演後(6月24日@日比谷野外大音楽堂)であり、ねんね卒業後の作品でもあって、新たなスタートとなるシングルなのですが、このタイミングでどんな作品を提示したいと思っていました?
チョッパー
「「ジェネレーションギャップ」に関しては、私がTOMO-ZOと“メンバー内にジェネレーションギャップがあって面白いから、そういうものを題材にした曲があってもいいよね”って話したことがきっかけで生まれた曲で…その時のメンバーの曲作りモードが面白い曲を作りたいっていうものだったから、仮歌の時からジェネレーションギャップのネタが満載でしたね。そこからみんなで作り上げていきました。」
──バンド内が面白い曲を作りたいモードだった?
チョッパー
「そうです。メンバー間で10歳も年齢差があるバンドっているにはいると思うんですけど、それをネタにするバンドっていないと思うんです。しかも、女の子バンドで。あと、Gacharic Spinのお客さんも年齢層が幅広いので、みんなにも共感してもらえるかなって。」
──この「ジェネレーションギャップ」は先日の野音で初披露されましたが、反響はいかがですか?
まい
「良かったですね。お客さんも曲を聴いて、歌詞を聴いて楽しんでくれている雰囲気があったし、ダンスもジェネレーションギャップを出せたらと思って、オレオさんといろいろ考えて作ったので楽しんでもらえたと思います。」
──そのダンスを考えてる時からオレオさんとの間でジェネレーションギャップもあったり?
まい
「ありましたね。」
チョッパー
「でも、それは今回のダンスに限ったことではなくて…最近はまいが考えてますけど、もともとはオレオがダンスを考えていたんですよ。だから、オレオが考えてきたダンスに対して、まいが“今、そういうのはやらないですよ”と言ったり。日頃からそういうことが起きていたんですよ。そういうのもあって、「ジェネレーションギャップ」の中にライヴだとダンスソロバトルがあるんですけど、まいは平成の子らしくK-POPやAKBのダンスを取り入れていて、オレオはザ・昭和的なものをやってます。」
──野音の時、オレオさん、おニャン子の振りをやってましたよね。
チョッパー
「そう! それが分かる人と分からない人がいるんですよ。“懐かしい〜”と思った人はこっち側です(笑)。なので、それもこの曲の楽しみのひとつだし、そのダンスソロ・バトルのセクションがゆくゆくは、私たちのリハで起きた“えっ、何それ? 知らない”っていうものをお芝居みたいにやってもいいし、ライヴでいろんな観せ方ができる曲なのかなと思ってます。」
──ネタもいろいろありますしね。
チョッパー
「好きになったアイドルとか全然違いますからね。曲にしても私たちはオリジナルを知っているけど、まいが知っているのはカバーやリミックスだったりするし。ほんと、びっくりですよ。」
──曲調的にはファンクやソウルのエッセンスを感じさせるナンバーなのですが、最初からそういうテイストのものだったのですか?
チョッパー
「デモの段階からこういう感じでした。“もっとファンキーな曲をやりたいよね”って話してたし…面白い曲なんだけど、演奏はカッコ良くて渋いっていうのをやりたいと思っていたので。ファンキーなもののほうがダンスも合わせやすかったりもするし。」
──過去にも「ガンバンバダンサー」などファンキーなものはありましたけど、今回は振り切っていますよね。
チョッパー
「そうですね。私は5弦ベースにチャレンジしました。難しかったです…。あと、今回はオレオは完全に楽器を弾いてないですね。まいとオレオがふたりで前に出て踊る…制作段階ではそういうことは考えてなかったんですけど、ねんねが卒業して5人になるっていうことで新しいフォーメーション、新しいスタートという意味では、この曲がシングルで良かったなって思いますね。」
──あと、この曲にはホーンが大胆に入ってますね。
チョッパー
「生のホーンを入れてもらいました。レコーディングを見せてもらったんですけど、すごいカッコ良かったです。なので、MVでもホーン隊がいます。」
──おー、それは派手な映像になりそう。
チョッパー
「めちゃくちゃ派手かもしれない! “Gacharic Spinって派手なバンドだね”って言われてきましたけど、いろんな意味で一番派手な曲になったと思います。音数が多いとかでの派手さではなくて、抜くところは抜いているので、そういう押し引きもカッコ良いアレンジになっているし、歌詞は面白いし、ダンスも面白いし、MVはめっちゃ面白い!」
まい
「今まで観たことないようなメンバーの一面が観れると思います(笑)。」
──演奏面でもそれぞれに見せ場がありますしね。とにかくギターが忙しいし。で、そうなると逆にベースはどっしりとしていないといけないし。
チョッパー
「そうですね。王道なファンキーなフレーズを弾きつつ、途中には遊び心もあったり、“普通、そこにそんな速いフレーズは入れないでしょう”っていうセクションもあったりして、Gacharic Spinらしいアレンジというか、フレーズは詰め込めたと思ってます。」
──そのアレンジはスムーズに? 演奏面でもネタ満載ですよね。
チョッパー
「デモの段階で完成形が結構見えていたので…ホーンのアレンジにしても、はなの中に“こういうふうにしたい”というのがあったんで、レコーディングにも立ち会って音の要望を出したりしてましたね。Gacharic Spinにはそういう音を整理する人間がいるので、煮詰まったりすることは少ないですね。」
──話が戻りますが、歌詞はメンバーみんなでネタを出し合って?
チョッパー
「そうですね。メンバー内であったことだけじゃなくて、“今はこうらしいよ!”とか“そんなの知らない!”とか。チアシードなんて、ほんとに“何、それ!?”って知らなかったし(笑)。」
まい
「ドリンクとかコンビニにも置いてますよー。」
チョッパー
「コンビニにチアシードがある意味が分からない! 手にとらないですよね?」
──おっさんは、まず手にとらないです(笑)。
チョッパー
「おばさんもですよ(笑)。」
まい
「今の若い子の間では流行ってますよー。」
──昭和生まれはりんご、みかん、バナナだと。
チョッパー
「それで十分です! あと、習った歴史の年号が違うとかもあってびっくりですよ。今は戻ったそうなんですけど、一時期は円周率が“3.14”じゃなくて、“3”だったらしくて。だから、歌詞にも《“3”でいいなら最初からそうしておいてよ》って入れたいねって話してたら、今は“3.14”に戻っていたという。なので、そういう調査はちゃんとしました(笑)。」
──そういうジェネレーションギャップのネタ満載の歌詞でありつつも、それでコミュニケーションがとれるというポジティブなものになっているところがGacharic Spinらしいなと思います。そして、2曲目の「Stay gold…」はそんなGacharic Spinの王道という。
チョッパー
「王道の真面目な曲…意外と真面目なんですよ、うちら(笑)。これは「ジェネレーションギャップ」と同時期に作ってた曲で、カップリングにはGacharic Spinっぽい真面目な曲を入れようっていうことで、何曲かあった中から「Stay gold…」を選びました。」
──アレンジはライヴを想定して? 音数も少なく、シンプルなバンドサウンドだし。
チョッパー
「そうですね。演奏がどうのっていうよりもメッセージ性のあるものにしたかったのもあるし。展開は凝っているんですけど、届けたいものをストレートに届けるっていう感じですね。「ジェネレーションギャップ」は結構遊んでるので、この曲はそれこそコピーがしやすいようにって。私たちって“若い子にコピーしてもらいたい!”って言ってるんですけど、“だったら、もう少し音を削ったら?”って言われることもあって(笑)。なので、そういうこともちょっぴり意識しています。」
──この曲のギターはコピーしたくなるでしょうね。ソロなんて暗雲を蹴散らして、爽快に広がっていく感じだし。
チョッパー
「ドラマがありますよね。TOMO-ZOのギターソロは毎回すごいなって思いますね。デモと本番が違ってて、いつもびっくりさせられるし。」
──歌詞には《雨に風に向き合い生きる》というフレーズがあって、そこもGacharic Spinらしいですね。
チョッパー
「順風満帆なバンドではないので…でも、誰もが生きているといろんなことがあるわけだから、聴いた人が自分に置き換えられるようなものというのは意識しました。」
──まいさん、この曲の印象は?
まい
「私、サビの部分がグッとくるんですよ。AメロとBメロは抑え気味なんですけど、サビではなさんとオレオさんがふたりで声を張り上げて歌っていて、そこがメンバーの私でもグッとくるというか。歌詞的にもサビの部分…《ヒラヒラと夢が舞い落ちていく》や《バラバラと夢が消えかけていく》というところからの《Stay gold…》というのがいいな〜って。」
──この曲のダンスや振り付けは?
まい
「振り付けを入れるのもいいなと思いつつも、最近はタンバリンとかパッドとか楽器にも挑戦しているので、そこはメンバーと相談して…なので、ライヴでどうなるかを楽しみにしておいてもらえればと思いますね。」
チョッパー
「まだリハにも入ってないからね。そうやって、まいのポジションがどうなるのかっていうのも、Gacharic Spinの楽しみのひとつかなって思いますね。」
──そして、3曲目が「タリナイヤ -2017 ver.-」。パチスロ『エイリヤンエボリューション』の挿入歌とのことですが。
チョッパー
「2014年? それくらいの頃にパチスロの話をもらって作った曲なんですよ。で、その機種が設置されたのが今年っていう。今回のシングルが出るタイミングでもあったからカップリングに入れたいってことになったんですけど、録ったのが3年も前だから、はなもオレオも声が若くて(笑)。それはそれでいいんですけど、今回は新しいスタートのシングルでもあるから、新しいアレンジの“2017 ver.”を作ったら2バージョン楽しめていいなってことでニューバージョンを作りました。」
──もともとパチスロありきでできた曲だったのですね。先方から何かリクエストとかもあったり?
チョッパー
「特になかったと思います。別にパチスロに寄せて作ったってわけでもなく、確か何曲か作ったデモの中から、この曲を選んでもらったんだと思います。ずいぶんと前すぎて記憶が…(笑)。でも、私、この曲すごく好きだったんですよ。なのに、みんなには聴かせられてなくて。メンバー内でも“この曲、どうなるんだろう?”って思ってたんで、このタイミングで出せるのは嬉しいですね。しかも、新しいバージョンで届けられるし。」
──ようやく日の目を見るわけですね。
まい
「3年越しです!」
チョッパー
「相当温めましたね(笑)。」
──歌詞はどのように? 《切り開け 自分の道を今》というフレーズがあって、これもGacharic Spinらしいなと。
チョッパー
「パチスロを意識したり、“こういうワードを入れてください”というのもなかったので、この曲に、このメロディーに感情を乗せていったっていう感じですね。」
──アッパーだけど、ウエットなナンバーで、ストリングスも入っているのですが、もともとそういうアレンジだったのですか?
チョッパー
「いや、2014年のバージョンとは全然違っていて、途中の展開も変わっていますね。前のバージョンはもっとシンプルでした。新しいバージョンはそこに肉付けして…始まりも違うし。パチスロ『エイリヤンエボリューション』のサントラCDに2014年バージョンは入っているので、それと聴き比べてもらっても面白いでしょうね。」
まい
「私、2014年のものをよく聴いてて、もうそろそろライヴでやるかなって思って、何となくダンスも考えていたんですよ。」
チョッパー
「あっ、ライヴでやろうっていう話もしてたよね。」
まい
「そうなんですよ。でも、なかなかタイミングがなくて。今回新しいアレンジになったんで、また考え直さないといけないんですけど、前のバージョンと聴き比べるとどっしりと感じますね。」
チョッパー
「3年分の経験が積まれた?(笑)」
まい
「印象が違いました(笑)。私はどっちのバージョンも好きですね。歌詞的には《この命が終わるその時 分かるといいな タリナイ何かが 精一杯生き抜くことをやめない 今から》のところがすごくいいなって思っていて。あと、2014年にはないんですけど、2017年にはある展開もあって…」
チョッパー
「壮大な間奏が入ってくるよね(笑)。」
まい
「そこから歌に入っていくところが、またグッとくるポイントなんですよ!」
──なるほど。今回も3曲3様のシングルになりましたね。
まい
「シングルそのものがギャップですよね。3曲それぞれにギャップがあるなって。」
チョッパー
「うんうん。「ジェネレーションギャップ」っていういろんな人に楽しんでもらえる曲もあるし、共感してもらえる真面目な曲もあって、Gacharic Spinの振り幅を全部入れられたと思うし…制作している時は、まだねんねのことはどうなるか分かってなかったんですけど、5人での新しいスタートに相応しい一枚になったんじゃないかなって思います。」
取材:土内 昇
シングル「ジェネレーションギャップ」
2017年9月6日発売

ビクターエンタテインメント

【初回限定盤Type-A(Photobook付)】

VIZL-1231 ¥2,778(税抜)

【初回限定盤Type-B(DVD付)】

VIZL-1232 ¥2,037(税抜)

【通常盤】

VICL-37304 ¥1,204(税抜)
Gacharic Spin
ガチャリックスピン:2009年結成。ガチャガチャな個性炸裂のガチャピンサウンドに、はなの芯のある力強いヴォーカルと、オレオレオナの哀愁漂うヴォーカルが絶妙に絡み合い鮮烈なカラーを生み出し、観る者全てに衝撃を与えるほどの圧巻の演奏力、さらに躍動的かつ笑劇的なステージングで、誰もが楽しめるエンターテインメント性の高いライヴを展開。ギター、ベース、ドラムの3人はそれぞれ教則DVDをリリースするなど、メンバー個々でも精力的に活動している。14年10月にインディーズベストアルバム『ガチャっとBEST<2010-2014>』でメジャーデビュー。


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