エンターテインメント・ウェブマガジン
今週もチャートは激戦状態。ミスチルや宇多田ヒカルといった上位の定番アーティストがベスト10内で不動の地位を築きつつ、TWICEのような大ブレイク間近といわれる伏兵もいる。
そんな中、圧倒的な強さで首位を獲得したのが、HKT48の「キスは待つしかないのでしょうか?」だ(【表1】)。28万枚を越える圧倒的なセールスポイントで、他のアーティストと大きく差を付けたのが勝因。逆にいえば、それ以外はとくに問題にしていないという印象がある。動画再生数もラジオでのオンエア回数も圏外で、セールスに比べると非常に地味だ。ツイッターのつぶやき指数こそ上位を推移しているが(水色のグラフ)、これも自然発生的なものであり、仕掛けているわけではない。よって、とにかく売上を上げることを第一に考えた結果のチャートにおける成功といえる。
その点、ももいろクローバーZの「BLAST!」は、地道にプロモーション活動に力を入れた結果、初登場4位にまで上り詰めたということではないだろうか(【表2】)。アイドルでは苦戦を強いられるラジオのオンエア回数でも19位にまで持って来たのはこれまでの実績とプロモーション力の賜物だろう(緑のグラフ)。また、ルックアップ(CDのPCでの読み取り回数)が1位となっているのも、レンタルなどでの回転数が多く、コアファンだけでなくグレーユーザーにまで広がっている証拠だ(オレンジのグラフ)。
とにかく売上数に勝負をかけたHKT48と、プロモーション力で上位をキープしたももクロ。やり方は違うが、この激戦チャートで勝負するために、アイドルたちも日々試行錯誤しているのだ。text by 栗本斉
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