【城 南海】 背中を押す応援歌のような気持ちで歌う

2017年7月19日 / 19:30

(okmusic UP's)

人との出逢いに感謝する気持ちを込めたという、まさに普遍的なテーマのニューシングル「あなたに逢えてよかった」。ふと口ずさんでしまうこの温かなナンバーに、どんな想いを乗せたのかを語ってもらった。
──「あなたに逢えてよかった」は非常にシンプルなメロディーの楽曲ですが、最初に受け取った時の印象はどんなものでしたか?
「歌謡曲のような懐かしさがあり、温かみのあるメロディーが親しみやすく、今までの城 南海にはない楽曲で新しい一面が表現できる楽曲だと思いました。」
──“今までの城 南海にはない”というのは?
「どうしても“城 南海=奄美”というイメージが先行していたと思うのですが、奄美を通して和の心がとても感じられる楽曲だなと。これまで歌ってきた楽曲の中でも背中をそっと押せる応援歌のような曲だし、今まで以上に人の心に寄り添えてると思います。」
──そんな楽曲をどのように表現をしようと考えましたか?
「松井五郎、作曲:マシコタツロウ、編曲:武部聡志)に作っていただく時に、今一度自分を見つめ直したので。今までのファンの方にも、新しくファンになってくれた方にも、私のルーツや経験してきたことを知っていただきたいと思いましたし、改めて出逢いに感謝しています。」
──では、歌詞の中でもっとも心動かされたフレーズは?
「《生きてゆく すべてが 心になる》です。人生の中で起こること全てに意味があるんだなと思うと私自身もいろいろと頑張れるし、一日一日を大事にしようと思いました。誰もが出逢いや別れ、良いことも悪いことも経験するので、“一緒に頑張ろう”と背中を押す、応援歌のような気持ちで歌っています。」
──編曲の武部聡志さんから何かアドバイスはありましたか?
「“《あきらめないで》のところは聴かせどころだからね”とアドバイスしていただきました。あと、武部さんがグイン(奄美大島に伝わる歌唱法で、こぶしのようなもの)を入れる場所を考慮して2パターンのテンポを提案してくれて、歌い方や曲の雰囲気、グインの入れ方も、自然だった。テンポの遅いほうに決めました。デビュー直後の19歳の時からお世話になっているので、私にとって音楽の父である武部さんに“南海ちゃん、大人になったね”と言ってもらったのは照れ臭かったです(笑)。でも、レコーディングに入る前にメールをいただいて、“すごく良い曲だし、良い作品になるようベストを尽くします”と言ってくださったのがとても嬉しかったし、私も頑張ろうと思いました。」
──2曲目「未完成の世界」は歌声のかわいらしさが印象的で。
「私の曲の中でも自分と向き合って歌うような曲なので、完璧ではない等身大の姿を表現できる声色がいいかなと思って素直な歌い方をしたんです。この曲を歌う時は、まだ分からないこれからの未来だったり、人生を思い浮かべています。人のやさしさや愛に触れ、大切なことに気付いたり学んだりしながら、これから自分自身で作る未来へ進もうとする等身大の女性の姿を自分に重ねて。」
──城さんは27歳ですが、どういう時期だと思いますか?
「デビューの時から今までも声は変わってきてるし、これからもさまざまな経験をしていく中でさらに変わっていくと思っていて。なので、その時に歌える歌にしっかり向き合って、これからまだまだいろいろなことにチャレンジしたいですね。歌手としてまだまだこれから…シマ唄を歌っているおじいちゃん、おばあちゃんを観てきているので、ほんとまだまだだなと感じています。」
──この「未完成の世界」の作詞作曲はシンガーソングライターの池田綾子さんですね。
「池田さんはデビューの頃に福岡のイベントでご一緒させていただいたのですが、その時からやさしい歌声と楽曲が好きでした。特に大好きなのは『NHKみんなのうた』でもオンエアされていた「数え歌」で。一緒にお仕事させていただけてほんと嬉しいです。」
──3曲目は沢田知可子さんの「会いたい」のカバーですが、この曲を選ばれた理由というのは?
「もともと大好きな曲で、聴いたり歌ったりしていたんです。私は子供の頃からクラシックをやっていて、高校でもピアノ科を専攻していたんで、そんな私の音楽のルーツをこの作品に込めたいと思って、レコーディングでは初めてピアノの弾き語りに挑戦したんです。この曲は気持ちを込めすぎると泣いてしまうので、少し平常心を持って歌わないといけない…なので、気持ちの込め方が他の楽曲とは異なるんです。個性としては声色やグインはもちろん、レコーディングもライヴに近い感覚で行なって…みんなで奏でている中で、ピアノを弾きながら歌ったので、バンドメンバーみんなと曲の世界を奏でられたと思いますね。」
──では、このニューシングルはどんなふうに届いてほしいですか?
「みなさんも、これまでの人生の中で出会った大切な人を想って聴いてほしいです。そして、口ずさんでもらえるような曲になったら嬉しいですね。」
──現在は『ウタアシビ2017夏』ツアー中で、残すは追加公演のみなのですが、このツアーではどんなことを感じました?
「今回のツアーは“ルーツ”と“和”をテーマにしています。アルバムを引っ提げたものではないので、デビュー当時の曲を久しぶりに歌ったり、シマ唄でお客さんと盛り上がったり、オリジナル曲だけでなくカバー曲も披露したり、早着替えにも挑戦したり(笑)。初めて私のライヴに来てくださった方にも、これまで来ていただいたことがある方にも、今までの城南海と新しい城南海のどちらも楽しんでもらえるライヴができたんじゃないかと思います。私自身もいろいろな意味でのルーツを見直すきっかけにもなりましたね。年末には次のツアーも決まったので、これからまた頑張ろうと思います!」
──ちなみに、久しぶりに歌ってみて新たな発見をした曲は?
「新たな発見があった曲は「ピアノ」ですね。私の音楽のルーツはピアノということもあって、テレビでもピアノを弾く機会がありましたし…今回、「会いたい」でもピアノを弾かせていただいてますし。クラシックを弾いていた時とはまた別のピアノの楽しさを知ることができたと思います。まだデビューして8年目ですけど、こうやって歌えているのは両親がピアノを習わせてくれたからなので、感謝する気持ちで今回のツアーでは「ピアノ」を歌わせてもらいました。」
取材:桂泉晴名
シングル「あなたに逢えてよかった」
2017年7月19日発売

PONY CANYON

PCCA.04554

¥1,296(税込)
『ウタアシビ2017冬』
11/26(日) 愛知・中電ホール

12/02(土) 福岡・スカラエスパシオ

12/09(土) 東京・東京国際フォーラム

12/17(日) 大阪・サンケイホールブリーゼ
城 南海
キズキミナミ:平成元年、鹿児島県奄美大島生まれ。奄美民謡“シマ唄”をルーツに持ち、2009年1月にシングル「アイツムギ」でデビュー。代表曲はNHKみんなのうた「あさなゆうな」「夢待列車」をはじめ、NHKドラマ『八日目の蝉』の主題歌「童神~私の宝物~」、NHK BSプレミアム時代劇『薄桜記』の主題歌「Silence」など。2014年7月にテレビ東京『THE カラオケ★バトル』へ初出演以来毎回高得点をたたき出し、歌唱最高点は100点を誇る。現在、番組初となる10冠も達成した。


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