KEYTALK、2年ぶりの“祭”で見せたのは自信みなぎる最新モード

2017年4月3日 / 11:53

 2017年3月18日、ロックにとどまらずヒップホップやシティ・ポップ、アイドルからアニメまで、ビクターエンタテインメントが抱える幅広いアクトが出演した【ビクターロック祭り2017】。その中でも特に若いロック・ファンたちから大きく支持を集めるKEYTALKは、2015年以来2年ぶりに【ビクターロック祭り】へカムバック。この日のステージはCDショップでのイベントを除けば、4thアルバム『PARADISE』をリリースしてから最初のライブということになり、最新型KEYTALKの大々的なショーケース的意味合いも含んだステージだったといえる。

<邦楽ロック・シーンの“お祭り番長”となったKEYTALK>

 耳をつんざくようなOPSEが鳴り響く中、KEYTALKの4人が勢いよくステージにオン。そのまま3月15日にリリースされたばかりの最新アルバム『PARADISE』から「ASTRO」のパフォーマンスに突入する。八木優樹(Dr)の安定した四つ打ちビートに、首藤義勝(Vo/BA)と寺中友将(Vo/Gt)のツイン・フロントが交互にヴォーカルを乗せ、小野武正(Gt)のギターがメロディアスに装飾する。KEYTALKの本領ともいえる高速ダンス・ロック・ナンバーが披露されたのち、必殺のキラー・チューン「MONSTER DANCE」が続く。2曲目にして早くもダンス&バウンスの熱狂騒ぎがフロアでは繰り広げられていた。2013年、ビクターの社内レーベル<Getting Better>からシングル『コースター』をリリースしてメジャー・デビューを果たしたKEYTALKだが、その後も最新作『PARADISE』含む3枚のアルバムをリリースし、全国ツアーや武道館での単独公演などを経て、いまやほとんどの主要大型フェスに名を連ねる、邦楽ロック・シーンの盛り上がりに欠かせない“お祭り番長”的存在となった。

<新たなライブ・アンセム「Summer Venus」>

 3月15日にリリースされた4thアルバム『PARADISE』は全17曲収録という大ボリューム作品。近頃はメンバー全員が積極的に作詞作曲を行うスタイルをとっているということもあり、彼らのディスコグラフィの中でも最もバラエティに富んだアルバムとなった。前作アルバム『HOT!』から約1年10か月の間を空けて発表された今作では、“オリジナリティの追求”という点で、メンバーがやりたい放題している。中でも1曲目に収録されている首藤義勝(Vo./Ba.)作「Summer Venus」は、“コバルトブルーのオーシャン/空はすっと晴れ渡り”という歌いだしからスタートする爽やかなサマー・チューンとなっており、サビ前に導入されている大胆なエレクトロ・サウンドが特徴的な1曲。この日も「MONSTER DANCE」の熱狂を冷まさないどころかより一層ヒート・アップさせてみせ、KEYTALKの新たなライブ・アンセム誕生!といった盛り上がりを見せていた。

<犬のニッパ―くんと和やかなやりとりも…>

 ビクターのマスコット・キャラクターである犬の『ニッパー』。その知名度の向上を図っていくニッパ―大使の3代目に就任したKEYTALK。合間のMCタイムではニッパ―くんがステージに呼び込まれ、犬のモノマネをする八木優樹と犬コラボするなど、和やかなやりとりを見せる場面も。「なかなか人前に姿を現さないニッパ―くんですから今日はレアな1日です」と小野武正は話す。ニッパー大使は「ニッパーの日」2月8日から1年間の就任となり、今後グッズ制作をはじめ様々なコラボレーションが展開されていくと思われる。こういった特別な一幕を見ることができるのも、レコード会社主催のイベントならではといったところだ。

<自由の翼を羽ばたかせた最新アルバム『PARADISE』>

 2011年リリースのミニ・アルバム『SUGAR TITLE』収録曲「PASSION」が披露されたのちは再び最新曲が続く。2012年リリースの「祭りやろう」、2013年リリースの「祭りこぞう」、2014年リリースの「お祭りセンセーション」に続く、寺中友将 (Vo./Gt.)による“祭りシリーズ”第4弾ともいえる「MATSURI BAYASHI」は、情緒的な和のメロディとファンキーなベース・スラッピングが絶妙な和洋折衷感を生み出している。続く「Love me」は首藤のロマンチシズムが溢れるラブ・ソング。フェスの短いセットリストのなかでお祭りも恋愛も自在に表現できるのは、KEYTALKが今作で“自信を持ってやりたいことをやろう”という強靭な自由の翼を手に入れた証。

 「新しいことに挑戦しようとしている全ての人たちに贈る応援歌を作りました」といってラストに披露された「Oh!En!Ka!」は、キャリア史上最もチャレンジングな状態にある今のKEYTALKが歌うからこそ、強い説得力をもって観客の心を鼓舞したはずだ。9月には横浜アリーナ単独公演を控えている彼らだが、その山を越えた先の新たな挑戦がすでに楽しみだ。

◎リリース情報
4th Album『PARADISE』
Available now
<トラックリスト>
01. Summer Venus
02. ASTRO
03. ダウンロードディスコ
04. MATSURI BAYASHI
05. パラサイト
06. HELLO WONDERLAND
07. 秘密
08. 森羅万象
09. HOROBIRO
10. Love me
11. STAY
12. Combat Song
13. boys & girls
14. story
15. ミルクティーは恋の味
16. スターリングスター
17. Oh!En!Ka!

◎公演情報
【KEYTALK 横浜アリーナ公演】
日程:2017年9月10日(日)
場所・神奈川・横浜アリーナ
時間:OPEN 16:00 / START 17:00
料金:前売り 5,400円


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