ボブ・ディラン、貴重なロング・インタビュー公開~最新作/ロックンロールの誕生/最近気に入ったCDなどについて語る

2017年3月24日 / 14:00

 2017年3月31日(現地時間)に3枚組のカヴァー・アルバム『Triplicate』(トリプリケート)をリリースするボブ・ディランが、公式サイトに米作家ビル・フラナガンとのロング・インタビューを公開した。8,000ワードにも上るこの貴重なインタビューから、ロックンロールという音楽ジャンルが新たに台頭してきた頃に感じていたことや、最近のお気に入りのアーティスト、そしてニュー・アルバムについて語ったことをピックアップした。

◎(カヴァー・アルバムに収録されている)デューク・エリントンによる1938年の曲「Braggin’」(ブラッギン)はビッグ・バンドによるスイング・ブルースで、後のロックンロールに直結するサウンドだと思うのですが、あなたが若かった頃、ロックンロールは新しいものとして感じられましたが?それとも既存のものの延長線上にあると思っていましたか?
ボブ・ディラン:確かにロックンロールはその頃の音楽の延長線上にあった。私はエルヴィス・プレスリーを聴く前にレイ・ノーブル、ウィル・ブラッドリー、グレン・ミラーのような音楽を聴いていた。でもロックンロールはハイ・エナジーで、爆発的で、無駄がなかった。あれはスケルトン・ミュージック(骸骨音楽)だった、原爆に乗って登場して、アーティストたちは神秘的な神のようなカリスマ性があった。リズム&ブルース、カントリー&ウェスタン、ブルーグラスやゴスペルはずっと存在していたけれどそれぞれ区分化されていて、素晴らしかったけれど危険ではなかった。ロックンロールはクロムメッキの危険な武器だった。光速で爆発して、時代を、特にその数年前に登場した原爆の存在を反映していた。あの頃、人々は時の終わりを恐れていた。資本主義と共産主義の大きな対決が差し迫っていた。ロックンロールはその恐怖を忘れさせてくれて、民族や宗教やイデオロギーによる障壁をぶっ壊してくれた。私たちは死の雲の下で暮らしていた。空気は放射能に汚染されていた。明日はなくて、終焉がいつ訪れてもおかしくなくて、命は安かった。大げさでもなんでもなく、それが当時の感覚だったんだ。

◎モハメド・アリ、マール・ハガード、レナード・コーエン、レオン・ラッセルなど、去年は多くの偉人が亡くなってしまいました。特につらかった別れはありましたか?
ボブ・ディラン:全部つらかったよ。私たちは兄弟のようなもので、同時代を生き、彼らが立っていた場所には隙間が残されてしまった。彼らがいなくなって寂しいよ。

◎音楽はどのフォーマットで聴きますか?ストリーミングで聴いたりしますか?
ボブ・ディラン:私はCD派だね。

◎最近聴いたCDで良かったものは?
ボブ・ディラン:イギー・ポップの『Aprés』(アプレ)は良かったね。イメルダ・メイも好きだ。ヴァレリー・ジューン、ステレオフォニックス。ウィリー・ネルソンとノラ・ジョーンズがウィントン・マルサリスと一緒にやったレイ・チャールズのトリビュート盤(『ヒア・ウィ・ゴー・アゲイン』)も好きだった。エイミー・ワインハウスの最後のアルバム(『バック・トゥ・ブラック』)も好きだったよ。

◎何故3枚組をリリースしようと決めたのですか?
ボブ・ディラン:テーマ的に相互につながっていて、それぞれが前の作品を解消する続編になっているんだ。だから同時に出した方がいい。

◎1枚のCDの長さが32分になっていますが、全部を2枚に納めることも可能だった筈です。それぞれが10曲入りで32分という点に何か惹かれるものがあったのですか?
ボブ・ディラン:もちろん、(10は)完成の数字だからね。ラッキー・ナンバーだし、光を象徴している。32分に関しては、LPレコードで音が一番パワフルに聴こえる限界の長さが片面につき15分ずつなんだ。私のレコードはいつも両面とも詰め込みすぎだったんだよね。きっちりレコーディングしたりマスタリングするには長すぎた。私の楽曲は長すぎてLPのフォーマットに入りきらなかったんだ。音が薄くなってしまって、プレイヤーのボリュームを9とか10くらいまで上げないとよく聞こえなかった。だからこのCDは、私が作るべきだったLPを表しているんだ。

◎インタビュー全文(英文)
https://goo.gl/TQjZdY


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