BLUE ENCOUNT、10000人のファンと熱く燃えた初の幕張ワンマン

2017年3月22日 / 17:00

3月20日@幕張メッセ国際展示場 (okmusic UP's)

BLUE ENCOUNTが3月20日、初の幕張ワンマン公演を実施し、10000人を熱狂と感動の渦に巻き込んだ。

1月にリリースされたニューアルバム『THE END』を提げて行なわれる全国ツアー「BLUE ENCOUNT TOUR 2017 break “THE END”」。今回はツアー2か所目である千葉・幕張メッセ国際展示場にて開催された。

“幕張メッセとブルエン”といえば、まずは2013年のサマソニ(ももクロ待ちのモノノフたちの前で熱演して大サポートを獲得、ブルエンの名前を広めるきっかけのひとつになった)。そして、「COUNTDOWN JAPAN15/16」における年明けライヴ。田邊(Vo)はその時、巨大ステージから“何年かかってでも、俺らのまんまで絶対このステージに帰ってくる”と観客に決然と告げた。

“幕張メッセのステージに立つ”という意味において、その約束を果たす機会は1年と少しで訪れたことになる。しかも、大規模フェスでの登場ではなくワンマンライヴで、という大躍進によって。そうした未経験の大会場へのチャレンジはいわゆるツアーファイナルに置くものだが(彼らも昨年、初の武道館ライヴをそうしている)、今回は型破り。ツアー序盤で、未体験の大会場にチャレンジすることになった。

しかし、フタを開けてみれば田邊が“本当にすごい光景だ! ほとんどツアーファイナル!”と冗談めかして言うほどの熱狂が幕張メッセを埋め尽くしていた(辻村が“なんだか『おじゃまします』、って感じだ”と付け足して笑わせる)。昨年秋の日本武道館ワンマンはアリーナあり、1階席2階席あり、そして全席指定だったが、この幕張メッセはアリーナのみオールスタンディング。彼らはステージから、日本武道館とはまた別の“すごい光景”を目にしたはずだ。

定番曲「JUMP」におけるバンドとファンみんなでの大ジャンプは、アリーナの大観衆ゆえの大きなうねりに本当に圧倒させられる。「LIVER」での恒例、観客の高速タオル回しも同様に圧巻であり、さらには「もっと光を」の感動的な大合唱もそう。この熱狂と感動がブルエンのライヴの“らしさ”だ。“幕張メッセでライヴハウスを感じられる。俺ららしい幕張メッセのライヴができている!”と、MCでも田邊はその手応えを感じていた。

そんな”ブルエンらしさ”に新たな彩りを加える、待望の新曲もこの日初披露された。タイトルは「さよなら」。5月3日(水)より全国ロードショーとなる映画『LAST COP THE MOVIE』の主題歌で、4月26日にニューシングルとしてリリースされるスケールの大きい極上バラードだ。田邊は“ドラマの主題歌をやってみたいと思っていたし、映画の主題歌だってやってみたかった。『LAST COP』がそんな夢をかなえてくれた。またこんなにも夢を見られるなんて思わなかった!”と観客を感動させていた(“こうなったら来世は刑事になります!”というオチをつけて笑わせていたのが田邊らしい)。

この「さよなら」のみならず、ここ最近リリースされたシングルの傾向に注目すると、バラードバンドという印象も強くなるし、『THE END』というアルバムにも名バラードの数々が収録されているのだが、一方でブルエンの楽曲の多彩さを強く印象付けるのもまたアルバムの特徴であり、魅力だ。80年代ビートパンク感+ドタバタと楽しい悪ガキ感いっぱいの「スクールクラップ」から、ブルエンのバンドヒストリーを込めた本格的なラップチューン「city」、全英語詞にして極上のパワーポップ「LOVE」まで、今までに以上に幅広いタイプの楽曲が収められている。そんな楽曲ひとつひとつが、今のブルエンのライヴの中核をなしている。

ただ、この日は後半、田邊の声が思い通りに出なくなっていてハラハラもさせられた。田邊はそれを気にして“頼りなくてごめんね”と何度も繰り返す。当然、声が思い通りに出せないというのはヴォーカリストとしては痛恨のライヴ終盤であったはず。ただ、その苦境を救ったのは、ファンの大合唱。ファンとのつながりを誰よりも大切にしてきたバンドとして、苦しい局面をこうした大合唱に助けられたことは、メンバーにとっても忘れることのできない光景になったはずだ。

「city」で田邉は《あなたの居場所になりたい、居場所どころではなくて街になりたい》とラップするのだが、彼らはこの日、この曲をより大事に思ったことたろう。観客の作った居場所/街に、田邊が、メンバーが居させてもらって、救われている、と。だから辻村はアリーナの光景を見て、“おじゃまします”と言ったのだ。

ブルエンというバンドの、そして彼らを後押しするたくさんのファンたちのテンションとエモーションはここまで高く、熱い。それをあらためて感じさせるライヴだった。このツアーは、これまでブルエンが積み重ねてきた楽曲とファンとの絆が、それらをさらに深め、かつ広げる最新アルバム『THE END』の成果が、大会場でも遺憾なく発揮されたライヴだった。

ツアーはまだ始まったばかり。幕張メッセという大会場を熱狂させ、感動させるだけの人気と実力を持ったブルエンのライヴを、全国各地のライヴハウスで観られる、という楽しみがこのツアーに加わったとも言える。今回のツアーファイナルは福岡国際センター。彼らの故郷である熊本を含めた、九州での初の大規模会場でのワンマンも楽しみだ。

photo by 浜野カズシ、鈴木公平

「TOUR2017 break“THE END”」
4月02日(日) 北海道:Zepp Sapporo

4月08日(土) 宮城:仙台PIT ※SOLDOUT!

4月09日(日) 新潟:LOTS ※SOLDOUT!

4月15日(土) 大阪:Zepp Osaka Bayside ※SOLDOUT!

4月16日(日) 広島:BLUE LIVE ※SOLDOUT!

4月26日(水) 名古屋:Zepp Nagoya ※SOLDOUT!

4月27日(木) 名古屋:Zepp Nagoya ※SOLDOUT!

5月07日(日) 福岡:福岡国際センター


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