ビーチ・ボーイズ、トランプ次期大統領の就任式への出演を要請される

　ビーチ・ボーイズが、ドナルド・トランプ次期大統領の就任式への出演要請を受けたがまだ決断していないと、現地時間12月22日にグループの広報担当者が米ビルボードに明かした。

　公開された声明には、「ビーチ・ボーイズは就任行事の一環として出演を要請されています。ですが、現時点ではまだ参加するかどうか決めていません。確定しましたらすぐにご報告します」と書かれている。

　ビーチ・ボーイズは過去にロナルド・レーガン、ジョージ・H・W・ブッシュ、そしてビル・クリントンに関連したイベントでパフォーマンスを披露している。NYタイムズ紙によるとレーガンが指名された1984年の共和党大会の一人100ドルの資金集めイベントにも出演している。

　今や有名となった1980年代に起きた出来事がある。1983年4月に当時の内務長官ジェームズ・ワッツが、アメリカの独立記念日（7月4日）にワシントンD.C.のナショナル・モールでビーチ・ボーイズとグラス・ルーツがパフォーマンスすることに「好ましくない要素を引き付ける」として反対したところ、ファースト・レディのナンシー・レーガンがバンドを擁護したのだ。当時ワシントンポスト紙が報じたところによると、ワッツは米陸軍ブルース・バンドやウェイン・ニュートンのようなグループや歌手に出演してほしいと考えていたようだ。ナンシー・レーガンが直々に介入しバンドを招待したことで、ビーチ・ボーイズは翌1984年の独立記念日にワシントンD.C.で演奏し、1985年にも再び登場した。1984年の公演には元ザ・ビートルズのリンゴ・スターもゲストで出演している。この件がきっかけとなりナンシー・レーガンとはその後も親しい関係が続いた。