モーニング娘。'15 鞘師里保卒業シングルMV撮影公式レポート到着「鞘師のダンスは裏の(真実に近い)感情を表現」

2015年12月16日 / 18:23

 12月29日に鞘師里保卒業シングル『冷たい風と片思い/ENDLESS SKY/One and Only』をリリースするモーニング娘。’15。「冷たい風と片思い」のミュージックビデオ撮影公式レポートが到着した。

 11月某日、千葉県にあるスタジオで、モーニング娘。’15、60thシングルの1曲「冷たい風と片思い」のミュージックビデオ撮影が行われた。早朝から始まった撮影は、まずはソロリップシンクからスタート。今回は最近のモーニング娘。の定番となりつつある、リズムを強調した楽曲ではないだけに、メンバーも少々苦戦しているようだ。

 尾形「いつものようにハキハキと口を動かさずに、口の動きをゆっくりにして目だけで表現できるように、目線の動かし方などを教えていただきました。すごく難しかったです」

 ソロリップシンクの撮影が終わった後は、セットチェンジをして2人1組になってのグループイメージ撮影に移行。窓や硝子戸、ソファー、鏡などのセットを使用しての撮影だが、全てのアイテムが“白”基調になっており、メンバーの純白の衣装とあいまって、独特の世界観を醸し出している。そしてここでもまた、表情だけでの演技が求められることに。

 石田「ミュージカル『TRIANGLE-トライアングル-』で演じたサクラ姫という役柄と被るところがあったので、その経験を活かせたと思います。カメラマンさんにも褒められたので、嬉しかったです(笑)」

 2人1組での撮影のため、空いているメンバーは振付の確認をしたり、曲をヘッドホンで聴いたり、食事をとったり、メンバーやスタッフと談笑したりと様々だが、それぞれがリラックスしている印象。この曲が自身の卒業ソングとなる鞘師も、あえてなのかいろんなメンバーと話そうとしているように見えた。

 お昼過ぎにいよいよダンスショット撮影となり、全員がひとつのスタジオにそろう。そして、振付を担当したYOSHIKO先生も登場。まずは先生のカウントに合わせて、振付の確認が行なわれ、アカペラで歌うメンバーの声がスタジオに響きわたる。先生による立ち位置の修正があった後も、石田が中心となってさらに振付やフォーメーションの細部を詰めていく。分からないところは石田が代表して先生に聞きに行き、メンバーに還元。ちょうどセッティングの直しの時間に入ったこともあり、その後もメンバーどうしで教え合ったり、先生に直接質問をしにいくメンバーがいたり、あちこちで自主練が始まる。全員でのダンスショット撮影に向けて、絶対に間違えられないという緊張感が漂う。当たり前だが、先ほどまでのリラックスした空気はもうそこにはない。

 撮影用のレールも敷かれ、セッティング完了。後方と上手側から差し込む光りが、スモークの中でくっきりと浮かび上がり、神秘的な空間が出来上がった。

 全体のダンスショット撮影の前に鞘師のソロダンスを中心とした撮影が行なわれる。曲調のとおり、全体としてはしなやかな振付が多いのだが、鞘師のソロダンスの部分は対照的に力強い。そのあたりの経緯を、YOSHIKO先生に聞いてみた。

 YOSHIKO先生「悲しげなメロディの曲なので、全体的にはやわらかくしっとりと、歌詞のイメージに近い振付にしています。ただ、歌詞の内容がストレートではなく様々な捉え方ができると思うので、真実はどうなのか? その部分をダンスで補足することも考えました。鞘師のダンスは裏の(真実に近い)感情を表現しているので、激しめのダンスになりました」

 全体的には“やわらかくしっとり”な振付とはいえ、指先までしっかり心を入れて1曲踊るのは意外にハードなようで、鞘師以外のメンバーも汗を拭いたり水分を摂ったりしながら本番に向けて調整に余念がない。

 そして、全体でのダンスショット撮影の時間に。基本的に最初から最後まで撮りっぱなしなので、1か所の失敗も許されない。今日一番の緊張感にスタジオは包まれた。イントロが流れ、1番、2番とほとんどノーミスで終盤まできたが、アウトロの最後で佐藤優樹が痛恨のミスをしてしまう。

 佐藤「すいませーん」

 慌てて先生に確認に行く、佐藤。しっかり頭に入ったところで、再度撮影開始。ところが佐藤、またもや最後の最後でミスをしてしまう! 2度目ということもあって、緊張が一瞬弛緩したことによる笑いがどこからともなく生じる。

 生田「(佐藤)まさきちゃーん!」

 鈴木「次やったらみんな笑ってないからね!」

 と言う鈴木の顔がすでに笑ってない! これが9期の厳しさ、というかプロの厳しさというものか。さすがに3度目の正直とばかりに佐藤も頑張り、無事監督からOKが出て、ここで撮影終了!!

 「お疲れ様でしたー!」

 しかしながら、この後も鞘師のソロダンスの撮影(別バージョン)は続き、まずは黒と白の衣装に着替える。イメージカラーの赤のインナーがあざやかに目立つ。カメラのアングルが変わる中、同じダンスを何度も踊り続ける鞘師。他のメンバーはすぐ帰ってもいいのだが、モニターカメラの前に集まって鞘師のダンスを見つめている。鞘師が踊り終わると、拍手が起こる。そんな光景が何回か続いた。モーニング娘。の鞘師のダンスを見られるのも残りわずか。少しでも目に焼き付けたい、そしてこの時間が終わらなければいいのに、と思っているように感じられた。

 メンバーが帰った後も、鞘師はさらにグレーの衣装に着替え、射し込む月明かりの中で孤独に激しく踊る。あまりに熱のこもったダンスにイヤリングが吹っ飛ぶハプニングもあったが、これで撮影は全て終了。外はもう真っ暗で、終日かけての撮影となった。

 鞘師「(残るメンバーに何を伝えたいかという問いに)私はダンスが得意だけど、上手く踊るというよりは、歌詞のこの部分を表現するには角度をこうして踊ればいいとか、同じ振付でも曲によってダンスのアクセントを変えれば違って見えるとか、そういう細かいところを伝えたいんです。ダンス未経験で入ってきて、上手くなってきてるメンバーもいるけど、段階もあるし、自分も5年かけて学んだことなので……。今は分からなくても、後から理解できることもあると思うので」

 なるほど。先ほど、残るメンバーが鞘師のダンスを目に焼き付けたくてモニターに釘付けになってると書いたが、鞘師のほうも意図的にモニター越しにメンバーに伝えておきたい“思い”を込めて、踊っていたのかもしれない。

 そして、このミュージックビデオを観たファンの方にも、卒業する鞘師や、モーニング娘。’16となるメンバーの“思い”は確実に伝わるだろう……。そんなことを感じた。


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