【インタビュー】映画『びったれ!!!』田中圭 「一人では乗り越えられないことも、誰かがいることで乗り越えられる」

2015年11月24日 / 12:00

 異色人気コミック原作の深夜ドラマを映画化した『劇場版 びったれ!!!』が、28日から全国公開される。本作は「お人好しで頼りないシングルファーザー」「切れ者の司法書士」「元極道」という“三つの顔”を持つ伊武努(田中圭)が、理不尽な目に遭う庶民を救うべく奮闘する姿を描く、痛快・裏リーガルドラマ。ドラマから主人公の伊武努を演じ続けている田中に映画に対する思いや見どころについて聞いた。

 

(C)田島隆・高橋昌大(別冊ヤングチャンピオン)2013 / 2014「びったれ!!!」製作委員会

(C)田島隆・高橋昌大(別冊ヤングチャンピオン)2013 / 2014「びったれ!!!」製作委員会

-テレビドラマから映画に発展したことへの思いは?

 テレビドラマの時は少人数のスタッフが、それこそ一丸となって作りました。そんなふうにみんなで苦楽を共にして頑張った作品を、『面白い』と言ってもらえたのはすごくうれしかった。それを今回は劇場版という形でさらに大きくすることができました。“びったれイズム”の継承ができて本当に良かったです。

-伊武努というキャラクターと初めて出会った時の印象は?

  オファーを頂いた時に初めて原作を読んで、伊武努というキャラクターに一目ぼれをしてしまいました。それで、今の自分がこの役に挑戦したらどうなるのだろうとすごく興味が湧いて、ぜひやらせてくださいとお願いしました。

-伊武の“三つの顔”の演じ分けのコツがあれば教えてください。

  三つの顔を持った伊武努という一人の人間がいると考えて、なるべく演じ分けはしないようにしました。漫画だと伊武の見た目や目つきががらりと変わったり、背景で変化を表現することも可能なのですが、実写ではそれはできません。それに身近な事件を描いているので、キャラクターにもリアリティーを持たせたいと思いました。今回は伊武が、いかに自分を納得させながら裏の顔を使うのかという悩みと向き合うところが一つの見どころになっています。

-プライベートでも父親となり、娘のかりん役の岩崎未来ちゃんとの接し方は変わりましたか。

  未来ちゃんと接しながら自分の娘と重ね合わせる…ということはありませんでしたが、少しは自分自身の感情も入っていると思います。例えば、この映画を見た友人が『娘と接している時の伊武がとても自然で優しそうに見えて、他の時とのギャップが良かった』と言ってくれました。自分では演じ分けているつもりはなかったので、そういうところに変化が表れているのかなと思います。

-難しい法律用語はどのようにして覚えたのでしょうか。

  伊武は、相手を説得したり攻撃したりという会話の中で法律を武器にしているので、説明のためのせりふを話しているという感覚はありませんでした。もちろん意味が分からない言葉を調べたりはしましたが、監督や共演者の方ともよく相談しながら演じたので、せりふを覚えるのにそれほど苦労はしませんでした。

-今回はドラマとは違い、原作の舞台である広島でロケが行われましたね。

  ドラマの時は広島にロケに行けなくて寂しいなと思っていました。今回は現地の方たちにもすごく協力していただいたし、実際に広島の街並みが映るだけでも説得力が増したと思います。ただ、伊武の家も司法事務所もドラマの時とは違っていたので、これでいいのかなとは思いましたけど(笑)。

-森カンナさん、竹中直人さん、山本耕史さんら共演者について聞かせてください。

 カンナちゃんはいい意味でつかみどころがなくて不思議な感じがする女性で面白かったです。竹中さんと山本さんには今回はお願いして出てもらったので、思いっ切り好きにやってくださいと言いました。本当にお二人には感謝しています。

-最後に本作の見どころを。

  ドラマから『びったれ!!!』を見続けてきた人にとっては伊武の成長が見どころになると思います。一人では乗り越えられないことも、誰かがいることで乗り越えられる。それは伊武にとっては、娘のかりんや同僚の杉山さんはもちろん、ひょっとすると憎んでいる父親のおかげかもしれません。とは言え、この映画は、法律バトルありバトルアクションありと、いろんな要素が入った爽快、痛快なエンターテインメントになっているので、今まで『びったれ!!!』を見たことがなかったという人でも十分に楽しめると思います。

(取材/文・田中雄二)

(C)田島隆・高橋昌大(別冊ヤングチャンピオン)2013 / 2014「びったれ!!!」製作委員会

(C)田島隆・高橋昌大(別冊ヤングチャンピオン)2013 / 2014「びったれ!!!」製作委員会

11月28日より角川シネマ新宿ほか全国ロードショー [11月7日より広島先行上映]
公式HP/http://www.bittare.jp/


特集・インタビュー

(C)2016 Warner Bros. All Rights Reserved

【映画コラム】最近では珍しい気持ちのいいアメリカ賛歌『ハドソン川の奇跡』

映画2016年9月24日

 クリント・イーストウッド監督がトム・ハンクスを主演に迎え、実話を基に映画化した『ハドソン川の奇跡』が公開された。  2009年1月15日、乗員乗客155人を乗せた航空機が、ニューヨーク上空で突如エンジン停止事故に襲われる。機長のサリー(ハ … 続きを読む

tsuma01_22_002

【夏目漱石の妻】長谷川博己「尾野さんはうらやましいぐらい自由」 尾野真千子「好きな人だと顔が近くても苦にならない(笑)」

ドラマ2016年9月23日

 明治の文豪・夏目漱石没後100年を記念したNHK土曜ドラマ「夏目漱石の妻」が24日、午後9時からスタートする(毎週土曜、連続4回)。明治という激動の時代を駆け抜けた夏目夫妻の姿を、妻・鏡子の視点からユーモアを交えて描いたホームドラマで、原 … 続きを読む

SANADAMARU1

【トピックス】早くも“昌幸ロス”? 「真田丸」の面白さは登場人物にあり!

ドラマ2016年9月23日

 今年1月からスタートした、NHK大河ドラマ「真田丸」。戦国武将・真田信繁(堺雅人)の生涯をドラマチックに描き出したこのドラマは、放送当初から、三谷幸喜氏の軽妙な脚本や個性的な登場人物が注目を集め、大きな話題となった。特に、草刈正雄の演じる … 続きを読む

(C) 2016映画「怒り」製作委員会

【コラム 2016年注目の俳優たち】 第19回 妻夫木聡&綾野剛 俳優がLGBTを演じることの意義 『怒り』ほか

映画2016年9月20日

 21世紀に入って世界中で脚光を浴びるようになった“LGBT”と呼ばれる性的マイノリティーの存在。それは今や、映画界にとっても大きな関心事となっている。  世界で初めて性別適合手術を受けた人物とその妻を主人公にした『リリーのすべて』(15) … 続きを読む

小橋常子を演じている高畑充希

「常子のパートナーはやっぱり花山さんなんです」 高畑充希(小橋常子)2 【とと姉ちゃん インタビュー】

ドラマ2016年9月19日

 高畑充希がヒロインの小橋常子を演じている連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の放送もあとわずか。第23週では、ようやく結ばれるかと思われた星野武蔵(坂口健太郎)との切ない別れが放送された。仕事にまい進する常子と、子どものことを最優先に考え、転勤 … 続きを読む

more
page top