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諸田玲子氏による「四十八人目の忠臣」を原作に、究極の侍“赤穂浪士”を愛した女性、きよの波乱の人生を描くNHKの土曜時代劇「忠臣蔵の恋~四十八人目の忠臣~」。連続20回の長編ドラマにヒロイン・きよ役で主演する武井咲が、恋仲を演じる福士誠治の印象や、演じて実感した現代劇との恋愛観の違いなどを語った。
武井演じるきよは、浅野内匠頭(今井翼)の正室・阿久利(田中麗奈)に仕える琴が得意な新人女中。鮮烈な初恋から身分違いの障害を乗り越え恋に生きると心に決めたとき、恋しい礒貝十郎左衛門(福士)ら47人の赤穂浪士とともに、討ち入りには参加できない48人目の忠臣としての運命が動き出す。
赤穂浪士が討ち入りを成功させた後はきよの第2の人生のスタートとして、男たちも成し得なかったことのため、ついには江戸城大奥へとその身を投じていく。武井は大河ドラマ「平清盛」での常盤御前役以来の時代劇で、さらにはNHKドラマ初主演となる。
お勉強ができること。現代劇だと普通の日常が描かれたりしますが、その時代の関係や所作、日本人らしい奥ゆかしい感じをいま勉強できるのが面白い。ドラマが始まらないと実感は沸かないのですが、うれしかったです。準備を進めていってポスターができて撮影を重ねていって、ニュースで情報解禁されたりするとすごいことが始まってしまったなという感じはしました。
全20話を通して変化していく女性なので、最初の方は幼いというかバタバタしているシーンが多くて。おてんばというか初々しい女性だなと思いました。琴を弾くシーンがあって、その練習もしましたが3~4回くらいしかできず、あとは現場で教えていただきながらなんとか弾けるようになったのでよかった。難しかったです。
ああいう一途な思いはすてきだなと思います。その時代ならではの儚さ、相手への思い方は今のとは全然違って変わってきちゃっているのかなと…。私ももっとその時代のように人を好きになれたらいいのになと思いました。単純に心にくる感じで、今のようにいつでもどこでも連絡が取れる環境ではない、そういうのはすてきだと思いました。
福士さんは誰とでも打ち解けられる方で、お話がとっても上手。私は初めてお会いした方とは話すまでに時間がかかるのですが、いい距離感で入ってくれて緊張をほぐしてくれたり、頑張っていこうと一緒にいてくれる感じがします。いま普通に話せているのが不思議なくらい。すごく気を遣われる方ですから、(私が)甘えているところはあるかもしれないです。
本当ですね(笑)。意識はしなかったですけど…。福士さんは明るくて周りの方に気を遣えて、スタッフさんにもキャストの皆さんにも同じようにお話をされていてすごく優しい方です。
一緒にお芝居をしていて、シーンによって目つきが全然変わっているのがすごいと思いました。武士の人たちは思いを表に出せないことも多いので、目の色や体の雰囲気や息遣いで表現する。言葉や行動だけじゃなくて、本当にそこにいる人のように演じられる方なんだと思って私はハッとしました。
今の時代の恋愛は、いろいろな邪魔が入ったりダメだと分かっていながらも突き進んで行く感じがありますが、このドラマはとてもピュア。強く一途な思いを持っていて、人を思うことに対してはどこかで(現代と)は繋がると思うけど、演じるところでは所作からまったく違います。『好きだ!』って表現できないし、本来は三歩引いて歩かないといけないような時代ですから、添い遂げ方も思いの伝え方も違いますよね。まったく別のものとして考えています。
自分の持っているボキャブラリーで演じる中で『ここは真っすぐにいたい』『納得した上でお芝居したい』と思うと、どうしても自分っぽいところが出てしまうかもしれないです。今回は時代劇なのでわからないですけど…、頑張ります。
全20話というのは私もやったことがなく、一つ一つのお話にこれだけ時間をかけられてたっぷり見られることがこのドラマのいいところだと思います。きよという一人の女の子の変化や、気持ちが動かされていく瞬間を全話を通して見てやっと理解できるというか…。見続けていただくことがこのドラマの一番の面白さじゃないかなと思います。一つの時代の流れを感じていただきながら楽しんでもらえれば。
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